「終活」という言葉を最近よく耳にしませんか?
終活とは、「人生の終わりについて考えること」と思われがちですが、「今までの人生を振り返り、整理すること」でもあります。
最近では終活セミナーがあったりと、需要はどんどん高くなってきています。
「自分も終活について考えなければいけない時期かな?」と思っても、実際に何をすればいいのか、いつから始めればいいのかまったくわかりませんよね。
しかし、高齢化社会が進む現在では、終活はとても大事なことなんです!
そこで今回は、終活について徹底解説していきたいと思います!
終活をいつから始めればいいのか、具体的に考えなければいけない内容なども解説していくので、ぜひ最後まで読んでみてください!
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終活はいまをより良く生きるための活動
終活とは、「自らの人生の終わりに向けた活動」のことです。
具体的には、自分が亡くなった後の葬儀、お墓、遺言の準備や財産相続身の回りの生前整理などを行います。
「死んだ後のことを考えるなんて縁起でもない…」と思う人もいるかもしれません。
社会的にも、これまでそのように考えられてきました。
しかし、2010年の「ユーキャン新語・流行語大賞」にノミネートされたことをきっかけに終活という言葉が世に浸透し始めました。
現在では、身の回りの生前整理という目的だけではなく、終活を行うことは「今をよりよく生きるための活動」と前向きに捉えられるようになってきています。
終活では、人生を振り返りすることも重要視されており、振り返ることで死を冷静に受け止めることもできるのです。
終活には、主に3つのメリットがあります。
メリットは以下の通りです。
- 自分の意思を家族に伝えることができる
- 老後の時間が充実する
- 遺産相続などのトラブルを回避することができる
では実際に、終活はいつから始めればいいのでしょうか?
詳しく説明していきます。
終活はいつから始めればいいの?
「終活いつから始めればいいの?」と疑問に思う人多くいるはずです。
しかし、終活のスタート時期に決まりはありません。
ですので、ここでは多くの人が終活を始めるきっかけとする出来事を紹介します。
- 定年を迎えたら
- 配偶者が死亡したら
- 70歳を迎えたら
- 思い立ったら
定年を迎えたら
定年を迎えたら、終活を意識する人は多くいます。
定年といったら、60歳~65歳くらいなので、早いと感じる人もいるかもしれません。
しかし、終活をするのに早いに越したことはありません。
定年後は仕事がなくなり、自分の生活について考える時間が多くあります。
そのため、定年したら充実した老後生活について考えようと思っている人も多くいるのではないでしょうか。
老後生活を考える上で、同時に終活についても意識することをオススメします。
配偶者が死亡したら
配偶者が死亡すると、終活の必要性を強く感じます。
子供たちが、葬儀の準備や部屋の片付けなどをしている姿を見て、大変な思いを再度味あわせたくないと考え始めるのです。
また、配偶者の死は自分の死を強く意識し始めるタイミングでもあります。
そのきっかけが、終活のスタートを後押しするのではないでしょうか。
70歳になったら
「人生80年」と言われている時代もありました。
70歳になれば、死まであと10年ということです。
その10年というカウントダウンをもって、終活を始める人も多くいます。
終活では、多くのことを考え判断する力が必要です。
70歳なら、認知機能も衰えてなく体も元気なことから、終活を始めるいいきっかけとして70歳という節目をオススメします。
思い立ったら
様々な節目を、終活のきっかけとして紹介してきましたが、思い立った時がベストタイミングとも言えます。
死のタイミングとは誰も分からないものです。
ですので、先ほどもいいましたが、早く始めるに越したことはありません。
早く始めることで時間に余裕が生まれ、ゆっくり作業することができます。
「思い立ったが吉日」とも言いますし、思い立った時にやるのが一番やる気に満ち溢れているかもしれませんね。
終活はどのようなことをするの?
終活では、エンディングノートを作成します。
エンディングノートとは、自分に万が一のことが起こった際に、家族などに伝えたいことを書き留めておくノートのことです。
エンディングノートに書きとめておく内容が、終活において考える必要がある内容ということですね。
では、どのような流れで、何を行えばいいのでしょうか?
早速、確認していきましょう。
まずはスケジュールを立てよう!
まずはじめに、スケジュールを考えることが大切になってきます。
全体のスケジュールを立てることは、どのような作業においても大切ですよね。
終活では、考えなくてはならない内容がたくさんあるため、手当たり次第始めてしまうとどれも中途半端になってしまいます。
中途半端に決められた内容を受け渡す方が、ご家族は困ってしまいますよね。
ですので、しっかり優先順位を決めてスケジュールを組みましょう。
特に、持ち物の整理や遺言の作成などは時間がかかります。
作業量が多いものは、十分な期間を見積もって準備するようにしましょう。
終活の内容
終活では主に、以下のような内容を行います。
- 持ち物の整理・処分
- 介護の準備
- お墓の準備
- 葬儀の準備
- 遺言の作成
それぞれ具体的にどのようなことを行えばいいのか、項目ごとに見ていきましょう。
持ち物の整理・処分
終活では、持ち物の整理・処分を行うことはとても大切です。
自分の死後、全ての片付けをご家族に任せてしまったら相当大変なことになります。
筆者は先日祖母が亡くなり、その後片付けをしましたがとても大変な思いをしました…。
もともと物が多い上に、生前まったく片付けをしていなかったので、整理するのに約2ヶ月はかかりました。
祖母が住んでいた家は賃貸だったので、早く開けなければ家賃がかかってしまいますし…。
このような思いを、残したご家族にさせるのはかわいそうです。(自分で言うのはなんですが…)
ですので、長年使っていなかったものや今後使う予定がないものは、早いうちに処分するようにしましょう。
介護の準備
少子高齢化が進んでいる現在では、高齢になるにつれ要介護者となる可能性も高くなってきます。
介護が必要になった際、自分がどのような介護形態を望むのか考えておくようにしましょう。
「最期自宅で暮らしたいのか、施設へ入居してもいいのか」「施設へ入居するなら希望する施設はあるのか」など、細かく決めておくことをオススメします。
介護費用の工面方法なども書いておけば、ご家族の経済的負担も軽減されるのではないでしょうか。
また、寝たきり状態になった際の医療処置の判断はご家族が一番悩むポイントでもあります。
万が一のことを考え、寝たきり状態になった際の医療処置の希望も書いておくといいでしょう。
葬儀の準備
自分が亡くなった後、真っ先に行われるのが通夜・葬儀です。
あまり知られていないかもしれませんが、葬儀などの準備って本当にすぐ始まるんですよね。
亡くなってすぐ葬儀屋さんを呼んで打ち合わせが始まるので、ご遺族は意外と悲しんでいる暇もないのです。
バタバタしてしまって本当に大変だと思います。
そんなとき、あらかじめ葬儀屋さんや式内容の希望を決めておけば、スムーズに打ち合わせを行うことができます。
具体的に、以下のような内容を考えておくといいでしょう。
- 通夜や葬儀を行なってほしいのか
- 通夜や葬儀を知らせてほしい親族・友人・知人のリストアップ
- 希望する葬儀会社の指示
- 葬儀費用の目安や葬儀形式・内容
- 通夜や葬式で参列者に伝えてほしいこと
お墓の準備
近年では「生前墓」と言って、生前にお墓を建てることが一部のブームとなっています。
「自分の好きなお墓を建てられる」「ご遺族の負担を軽減できる」「相続税が課せられない」などのメリットがあり、需要が高くなってきています。
生前墓を準備する際は、先祖代々のお墓をどうするか、コストはどれくらいかけるのか、などの点に注意しながら準備するようにしましょう。
また、「お墓はいらない」という結論に至る人も多くいます。
そのような場合は、お墓がいらない旨を書きとめ、永代供養や自然葬などの選択肢も考えておきましょう。
遺言の作成
遺言はご遺族が相続などで揉めないよう、なるべく残しておきましょう。
遺言では、具体的に以下のような内容をまとめておきます・
- 土地・家屋の相続や処分方法
- 現金・預金の分配方法
- その他の財産の分配方法
- 形見分けの指定
注意しておいて欲しいのは、エンディングノートにおける遺言書は法的な力を持たないということです。
しかし、法律家などに相談し専門的な知識を交ぜることで、法的な力が働く正式な遺言書を作成することもできます。
親族の関係が複雑で、遺言書に法的な力が必要だと判断する場合は、専門家に相談するようにしましょう。
エンディングノートの保管場所には気をつけよう!
無事エンディングノートを書き終えたら、しっかりと保管しておくようにしましょう。
「第三者に見つからないように」と、自分だけしか知らないような場所に保管する人がたまにいます。
しかしエンディングノートとは、ご遺族に向けて書いたものです。
第三者彼らは見つけにくく、ご遺族は必ず見つけられる所に保管しておくようにしましょう。
また、デジタル保存はオススメしません。
近年ではデジタルでエンディングノートを書くこともできます。
しかしデジタルではいざという時に開けない可能性があるのです。
デジタルでエンディングノートを書いたのならば、必ずコピーを取って紙媒体でも残しておくようにしましょう。
要らない物の処分方法
終活では、物の整理・処分がかなりの時間を占めます。
その分出てくるのが、不用品ですよね。
いつもの掃除の時とは違い、莫大な量の不用品が出てくるわけですから、処分に困ることもあるでしょう。
ですので、ここでは終活で出た不用品の処分方法を紹介していきます。
明らかなゴミはいつも通り処分
不用品でも明らかなゴミはいつも通り処分しましょう。
例えば、汚れや傷みがひどい洋服・紙ゴミなどは自治体に依頼して処分しても問題ありません。
家族に見つかって困るものや恥ずかしいものは、こっそりと早めに処分しておくことをオススメします。
知人に譲る
自分にとっては不要品でも、まだ使えるものは知人などに譲りましょう。
たとえば、食器セットや衣類などは喜ばれやすいものです。
先ほどもお話しした祖母の家からは、生前の趣味であった手芸で使っていた毛糸が大量に出てきました。
親族や知人に余った毛糸を配ったら、思いのほか喜んでいただけました。
ですので、不用品でも欲しいものがないか、なるべく周りの人に聞くことをオススメします。
捨てるよりも知り合いに使ってもらった方が、心も楽になりますよね。
価値のあるものは業者に売る
金銭価値のあるものは業者に売りましょう。
業者に買取を依頼すれば、処分費用が節約できる場合もあります。
買取してもらえるものには、以下のようなものがあります。
- 故障していない家電
- 痛みがない家具
- 着物
- ブランド品
- 貴金属類
- 骨董品
- 趣味のコレクション
家具や家電など処分するのにお金がかかってしまうこともありますよね。
買取を依頼すれば、思いがけない収入を得ることもできますので、業者に依頼するようにしましょう。
買取を希望する場合は、まず査定を依頼し、提示された金額に納得できたら買い取ってもらうようにしましょう。
不要品回収業者に処分を依頼する
買取業者ではなく、不用品回収業者に処分を依頼することもできます。
不用品回収業者であれば、資源リサイクル目的で引き取ってくれ、再販可能なものであれば買取も可能です。
買取と処分を別々で行わなくて済み、自宅に回収しに来てくれるなどのメリットもあります。
高齢者の方からしてみれば、大きいものを業者まで運ぶことも一苦労です。
ですので自宅まで回収しに来てくれるのはとてもありがたいですよね。
終活を始めるにあたって
終活を始めるにあたって、大切なポイントを4つ紹介します。
以下のポイントを押さえて、終活を初めて見てください。
- 終活してる人に話を聞こう
- 人生を振り返ろう
- 亡くなった後のトラブルを考えよう
- 業者に相談しよう
終活している人に話を聞こう
周囲で終活をしている人がいれば、積極的に話を聞くようにしましょう。
その人がどのようなタイミングで終活を始めたのかなど聞くことによって、自分も始めるべきかどうか判断することができます。
そしていざ始めてみると、どのような流れで終活を行えばいいのか分からなくなってしまうことも多いでしょう。
しかし、周りに終活をしている人がいると知っていれば、すぐに相談することができます。
不安な気持ちなども打ち明けることで、悩みのない終活を行うことができるでしょう。
人生を振り返ろう
終活を始める前に、これまで歩んできた自分の人生を振り返ってみましょう。
振り返ることで、やり残したことやご家族に絶対伝えたいことがいくつか出てくるはずです。
そこで思い出したことを中心にエンディングノートに書き留めるようにしましょう。
終活では、人生を振り返りながら残りの人生について考えることが重要になってきます。
残りの人生でどうしても実現したいこと、ご家族に受け継いで欲しい思いなど、様々な思いが出てくるでしょう。
そのような思いが出てくるかどうかで、終活をする必要性があるかどうか判断することもできます。
亡くなった後のトラブルを考えよう
自分の死後、どのようなトラブルが起きる可能性があるのか予想してみましょう。
よくあるケースは、遺産相続などのトラブルです。
まとまった遺産や複数の不動産がある場合はトラブルが起きやすいので気をつけましょう。
自分の死をきっかけに、ご遺族間で揉めて欲しくない場合は、遺産分配なども中心にエンディングノートに書き留めておきましょう。
しかし、先ほども言ったようにエンディングノートだけでは法的な効力はありませんので注意してください。
業者に相談しよう
初めての終活は、相談相手を見つけておくことがとても重要です。
先ほども言ったように周囲で終活をしている人がいるのが一番ですが、どうしてもいなかったり相談しにくかったりする場合は、業者に相談するようにしましょう。
もちろん、専門家なのでアドバイスをくれるので、とても参考になります。
ここで言う専門家とは、終活の専門相談員、終活カウンセラー、終活アドバイザーといった民間資格を持つ人のことを指します。
最近では、葬儀会社なども終活の相談に乗ってくれます。
企業の場合、通話無料のお客様サポートダイヤルを設置しているところが多く、24時間365日相談に対応してくれます。
まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございます。
「いつから終活を始めればいいか?」という疑問は解決されたでしょうか?
何度も言いますが、終活を始めるにあたって早いに越したことはありません。
この記事を読んだことをきっかけに、終活を初めてみるのもいいでしょう。
時間に余裕を持って、自分の人生を振り返ってみてください。
残りの人生でやりたいこと、自分の死後にご遺族に伝えたいことが必ず出てくるはずです。
悔いのない最期を迎えられるように、終活を始めてみましょう!