特別養護老人ホーム(特養)とは?メリットとデメリットも紹介!

老人ホームの基礎知識

特別養護老人ホームをみなさんはご存知ですか?

特養と略されるこの施設は、主に要介護3以上の高齢者が入居できる公的施設なんです!

公的施設なので比較的費用も安く、倒産などの心配もありません。

今回は、このメリット満載な特養について徹底的に説明していきます!

もちろん、メリットがあれば、デメリットもつきものですよね。

そこで、特養のメリットやデメリットについても詳しく説明していきますので、ぜひ最後まで読んでみてください!

特別養護老人ホーム(特養)の目的は?

特養は、要介護認定を受けた65歳以上の高齢者が対象となっている施設のため、介護を受けながら生活することが目的です。

終身利用することも可能となっています。

特養の入居基準は?

特養の入居条件は大きく3つあります。

  1. 介護度が要介護3以上で、感染症などの医療措置を必要としない方
  2. 特定疾病が認められた要介護3以上で、満40歳∼65歳未満の方
  3. 特例による入居が求められた要介護1∼2の方

上記の入居条件は、介護保険法によって定められています。

最初に65歳以上の施設と説明しましたが、特定疾病が認められるなどの条件で、65歳未満でも入居することが可能です。

3つの入居条件を見る限り、介護ナシでは生活が困難な人に向けられた施設だということがわかります。

入居までの流れ

特養に入居するまでは以下のような流れです。

  1. 自治体への申し込み
  2. 必要書類の準備・面談
  3. 入所検討委員による審査
  4. 入居

特養に入居するには審査があります。

多くの方が同時に入居を希望された場合、審査結果によって必要性が高い方から優先的に入居することになります。

以前は、審査後、入居までにかなりの時間待たされるという話をよく聞きました。

2014年に厚生労働省が行った調査によると、なんと約52万人が入居待ちをしていました。

しかし、その翌年から入居条件が要介護3以上に引き上げられたため、入居待ちの人数は大幅に減ってきています。

2019年の調査によると、約30万人まで入居待ちの方が減っています。

特養にかかる費用とは?

特養は公的施設であるため、他の有料老人ホームに比べたら比較的安く利用することができます。

入居金はなく、月額のみ費用がかかります。

特養の月額は、大体5万円∼13万円が相場です。

月額の内訳としては、「家賃」「食費」「光熱費」「介護サービス費」「医療費」と、他の施設とさほど変わりはありません。

しかし、入居金がないことを始め、安く施設で生活することができるので、入居を視野に入れたくはなりますよね。

大勢の入居待ちが出てしまうのも無理ないでしょう。

特養のメリット・デメリット

老人ホーム 特養-特別養護老人ホームと〇×

特養には多くのメリットがありますが、その分デメリットも存在します。

メリットとデメリットをみていきましょう。

メリット

  • 費用が安い
  • 公的施設なので、倒産の心配がない
  • 終身利用することができる
  • 24時間介護を受けられる

有料老人ホームの中でも、比較的安い値段で利用できるのが、特養最大のメリットではないでしょうか。

近年では、看取り介護を実施しているホームも増えてきており、終身利用することも可能です。

さらに、24時間介護スタッフが常駐なので、介護ナシでは生活が苦しい方でも安心して利用することができます。

デメリット

  • 要介護3以上でないと施設に入れない
  • 入居までに時間がかかる場合がある
  • 受けられる医療には限界がある

要介護1~2でも入居できる場合もありますが、それは特例のみです。

要介護3以上という条件は、対象がかなり絞られる条件ではないでしょうか。

対象者を絞っているにもかかわらず、入居待ちが絶えないのも特養のデメリットです。

一時期よりは入居待ちの方は減少していますが、「入居待ちゼロ」になっていないのが現状です。

また、介護スタッフは24時間常駐と言いましたが、看護師は常駐ではありません。

病状があまりよくなく、必要となった時いつでも医療措置を受けたい人にはオススメはできないでしょう。

【要介護1∼5の基準一覧】

要介護1 排せつや入浴などに部分的な介護が必要
要介護2 歩行や起き上がりなどに部分的な介護が必要
要介護3 立ち上がりや歩行が自力では困難で、衣服の着脱などにも介護が必要
要介護4 日常生活ほぼ全般を介護ナシでは行うことが困難
要介護5 意思の伝達も困難になり、介護ナシでは日常生活を送るのが不可能

特養で受けられるサービス

特養で受けられるサービスは、「特別養護老人ホームの設備及び運営に関する基準」によって都道府県ごとに定められています。

基準をもとに、以下のようなサービスが提供されています。

  • 食事
  • 排泄
  • 入浴
  • 緊急対応・健康管理
  • リハビリ
  • 生活支援
  • 看取り
  • レクリエーション・イベント

食事

栄養士が立てた献立で、3食提供されます。

通常メニューだけでなく、特別食や治療食なども場合によっては用意されます。

食事での自立を促すために、なるべくベットから起きて食事を摂るよう支援しています。

排せつ

排せつの自立を促し、入居者自らの身体をなるべく使ってもらうようにしています。

トイレまで移動できる入居者の方は、できる限りトイレで排せつするように促しますが、寝たきりの方にはベットでの排せつ介助を行います。

入浴

入浴回数は週に2回としている施設が多いです。

「週に2回って少なくない?」と思う方もいるかも知れませんが、入浴がない日は体を拭いて清潔にしてくれます。

寝たきりの方にも、機械浴槽などを使って入浴を支援してくれます。

緊急対応・健康管理

施設に勤めている医師や、提携先の医師や看護師が日々の健康管理を行ってくれます。

緊急時や夜中でも、何かあった場合にはすぐに連絡が取れるようになっています。

リハビリ

入居者の身体状況に応じて、日常生活を送るのに必要な機能の維持・改善の支援を行っており、生活リハビリが中心となっています。

生活支援

施設内の掃除は、職員や委託業者などが行ってくれます。

洗濯は、特別なクリーニングが必要となる場合は実費ですが、その他は別料金がかかることはありません。

看取り

近年では、看取りに取り組む施設が多くなってきています。

今まで暮らしていた施設で最期を迎えられるよう、随時本人や家族に身体状況の説明が行われ、看取りのための介護を行ってくれます。

しかし、看取りを行った施設は、介護保険上「看取り加算」を請求することができるので、ご家族の方はその分費用が掛かることも覚えておきましょう。

レクリエーション・イベント

その他の老人ホームと同様、様々なレクリエーションやイベントが行われます。

レクリエーションは、リハビリに繋がるものが中心に企画されているので、楽しみながら体を動かすことができます。

年中行事や誕生日会などは、ご家族が参加できる場合もあるので、面会ついでに一緒に楽しむこともできますよ。

特養の職員体制とは?

他の施設と違い、特養は職員体制が法令で決められています。

職種 人員基準
施設長 1名(常勤でなくてはいけない)
医師 入居者に対し健康管理等を行うために必要な数
生活相談員 入居者の数が100またはその端数を増すごとに1名以上(常勤で)なくてはいけない
介護職員及び看護所億院 利用者3人に対し職員が1人以上
栄養士 1人以上
機能訓練指導員 1人以上(ほかの職務と兼務でも可)
介護支援専門員
(ケアマネジャー)
1人以上
調理員・事務員・その他の職員 該当施設に応じた適当数

特養には設備にも規定がある!

特養では、設備にも規定があります。

設備 規定
居室
  • 居室の店員は4人まで
  • 入居者の身の回り品を保管できる設備を備える
  • ブザー等をつける
  • ベッドやこれに代わる設備を備える
浴室
  • 介護を必要とする方が入浴するのに適したものにする
医務室
  • 診療に必要な医薬品と医療機器を備える
  • 必要な場合、臨床検査設備を設ける
トイレ
  • ブザー等をつける
その他
  • 廊下、トイレなど必要な場所には常夜灯を設置する
  • 廊下と階段には手すりをつける

【居室タイプ】

特養の居室タイプは以下の4つに分かれます。

  • ユニット型個室
    10部屋程度の個室ごと(ユニット)に共有スペースが併設されています。
  • ユニット型準個室
    ユニット型個室とほぼ変わりませんが、個室がパーティションなどで区切られていて、完璧な個室にはなっていません。
  • 従来型個室
    ユニットを形成していない1人1部屋の個室です。
  • 多床室
    定員2名以上の部屋です。12人以下でユニットを形成し、生活する場合もあります。

地域密着型特別養護老人ホームもチェックしよう!

地域密着型特別養護老人ホームをご存知ですか?

特別養護老人ホームとは、入居可能人数が29人以下で、施設がある市区町村の住民票を持っている人しか原則入居することのできない小規模な施設のことです。

その他の入居条件や受けられるサービスなどは、通常の特養と同じです。

規模が小さいため、家庭的な雰囲気の施設になっており、住み慣れた環境でのコミュニケーションを継続して生活することができます。

サテライト型特養も!

地域密着型特別養護老人ホームの中には、サテライト型特養と呼ばれる施設もあります。

サテライト型特養とは、元となる施設と連携を取りながら運営される地域密着型特別養護老人ホームのことです。

元となる施設は、同じ法人で運営される特別養護老人ホーム・地域密着型特別養護老人ホーム・介護老人保健施設・病院に限られ、交通機関を利用して20分以内で移動できる立地にあることが条件となっています。

密接な連携をとれていることが前提となっている施設なので、職員・設備基準は通常の特養よりも緩和されています。

【サテライト型特養の職員・設備基準】

  • 施設長は元となる施設と兼務でも可
  • 医師、栄養士、機能訓練指導員、介護支援専門員は配置しなくてもいい
  • 看護師は常駐でなくてもいい
  • 診察に必要な医薬品・医療機器があれば医務室はなくてもいい

まとめ

最後まで読んでいただきありがとうございます。

特別養護老人ホーム(特養)については、理解していただけでしょうか?

特養は、看取りが可能で最期の家に選ぶことができるにも関わらず、比較的安く利用できます。

確かに、このメリットを聞けば「入居したい!」と思ってしまいます。

その分入居待ちが多くなっちゃうのも仕方ない気がしますね。

特養への入居を考えている人は、時間に余裕をもって施設を探すようにしましょう!

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