『老後破産という言葉を聞く機会が増えたのですが、どうして老後に破産してしまうのでしょうか?』
『老後破産を起こしてしまう方は、低所得者が多いのですよね?普通に会社員をしていれば問題ありませんか?』
年を取るにつれて、老後に対しての不安を持つようになりますね。
50代になると『老後破産』という言葉が気になってしまう方も少なくはありません。
ただ、老後破産という言葉に恐れているだけで、老後破産の実態について知っている人は多くいません。
今回の記事では、老後破産についての解説や原因、対策方法を紹介します。
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老後破産とは?
そもそも、老後破産とはなんでしょうか。
老後破産とは、定年後の年金生活で破産してしまい、生活に困ってしまうことを指します。
定年前に老後資金をしっかりと蓄えていたとしても、老後破産に陥ってしまう方もいるので、必ずしも安心とは言えないのが、老後破産の恐ろしい部分ですね。
この記事の最初に『老後破産を起こしてしまう方は、低所得者が多いのですよね?普通に会社員をしていれば問題ありませんか?』という質問を書いていましたが、こちらの質問に対してお答えしておくと、『誰でも老後破産をしてしまう可能性を持っている。』です。
定年前の収入や定年後にもらうことができる年金の金額に関わらず、誰でも老後破産を起こしてしまう可能性があります。
総務省統計局によると、2014年時点で200万人程度の高齢者が老後破産と同じような状態で生活しているようです。
そもそも、単身で生活している高齢者は600万人ほどいて、その中の100万人は生活保護受給者です。
このように、とても多い人数の方が老後破産や貧困に悩んでいるのです。
他人事ではないということがわかっていただけたかと思います。
老後破産しやすいのはこんな人
次は、老後破産に陥りやすい方の特徴について解説します。
先ほども言った通り、誰でも老後破産に陥ってしまう可能性を持っているので、『自分は大丈夫だろう』と思っている方も参考にしていただければ幸いです。
老後破産しやすい人というのは以下のいずれかに当てはまる方です。
- 老後は何とかなると思っている人
先ほどから言っているような『どうにかなる』と思っている方ですね。
ただ、貯金をしっかりとしているのであれば、問題はありません。
『どうにかなる』と言って何もしていない人は要注意です。
退職金や厚生年金で暮らしていくこともできなくはないですが、住宅ローンが残っていたり、急な病気で手術費が必要になったりと、思ってもいなかった出費が出てくる可能性もあります。
そのため、仕事をしている間からしっかりとした貯蓄をしておく必要があるのです。
老後破産が起きてしまう原因
次は、老後破産が起きてしまう原因について解説します。
- 子供に教育費を使いすぎた
- 住宅ローンが残っている
- 生活レベルを下げていない
- 寿命が延びている
- 年金が少ない
- 想定外の出費が出てしまった
これらが老後破産の原因となります。
一つずつ解説しますね。
子供に教育費を使いすぎた
子供や孫に対して、教育費を負担しすぎてしまうと老後の資金がなくなってしまう可能性があります。
幼稚園から大学まで私立の学校に通い、すべての教育費と支払った場合には、2000万円以上お金がかかってしまいます。
公立で高校まで通った場合には、550万円程度の費用が必要です。
大学受験や高校受験をするとなれば、塾に通わせることになるので、プラスで100万円以上かかるということもあります。
子供一人当たり1000万円程度掛かるということを覚えておきましょう。
住宅ローンが残っている
定年後にマイホームを持っておけば最高の老後を過ごせると思って購入したが、定年退職までに住宅ローンを支払えなくて老後になってもローンを支払わなければならないという状況に陥ってしまう可能性もあります。
住宅ローンのことを見越して、貯蓄をしているのであれば問題ないと思いますが、医療費や介護費など様々な費用が掛かることを覚えておかないと老後破産をしてしまうでしょう。
住宅ローンの支払いを終えていないという方が一番老後破産しやすいので注意してください!
生活レベルを下げていない
仕事をしている時と、退職後では退職後の方が収入は減少します。
なので、仕事をしていた時と同じような生活を続けていたら確実に困窮してしまうでしょう。
収入の減少に合わせて生活のレベルを下げるのは、難しいことではあります。
高齢者に限らず、誰でも一度生活レベルを上げてしまうと快適度が増してしまうので、下げようとは思えなくなってしまうのです。
ただ、生活レベルを下げられずにいると老後破産に繋がってしまうので、少しずつ節約生活をするようにしましょう。
年金が少ない
言っても仕方のないことですが、もらえる年金だけでゆとりのある生活をしていくことは難しいのです。
厚生年金をもらうことができるのであれば、それなりに良い生活を送ることができますが、国民年金だけだと生きていくことも難しいでしょう。
年金に頼るのではなく、しっかりと老後のことを考えて貯金をしておくことをおすすめします。
想定外の出費が出てしまった
老後となると、ケガや病気をしやすくなってしまいます。
高齢者になれば、医療費は安くなるのが一般的ですが、その分定期的に通う必要があったり、頻繁に病院にいかねばならなかったりと出費が多くなってしまうことも事実です。
また、大きな病気にかかってしまうと公的保険を利用することができないという場合もあるので注意が必要です。
その他にも介護を必要とするときが来る可能性もありますね。
介護費用というのは、月に20万円前後掛かると言われているので、大きな出費となってしまいます。
在宅介護やデイサービスだけでは賄いきれないという状況になる可能性もあるので、そうなった場合にはどうするか考えておく必要があるでしょう。
寿命が延びている
老後に困窮してしまうというのは、寿命が延びているというのも一つの原因です。
医療技術が進化して、平均寿命は延び続ける一方ですね。
老後に必要な金額は2000万円と言われていますが、これからの時代ではもっと多くの金額が必要になる可能性があります。
老後破産の対策方法
では、老後破産しないためにできることについて解説します。
- 仕事をしている時にできるだけ貯金をする
- 住宅ローンの返済を済ませておく
- 健康体でいられるように意識する
- 老後の生活を想像しておく
- 節約できる点がないか確かめる
これらの対策をしておくことで、老後破産をせずに老後を送ることができる可能性が高まります。
一つずつ解説しますね。
仕事をしている時にできるだけ貯金をする
当たり前のことではありますが、仕事をしている時から老後のことを考えて貯金をしておく必要があります。
現在は老後2000万円と言われていますが、将来的にはもっと必要になる可能性があるので、それ以上貯められると良いですね。
そのためには、無駄な出費や必要のないものを買わないように制限する必要があります。
いきなり制限をかけて生活を始めると、ストレスを感じてしまう可能性があるので、徐々に制限をかけて生活するようにしましょう!
住宅ローンの返済を済ませておく
先ほども紹介した通り、老後にローンが残ってしまうと生活が苦しくなってしまい、老後破産に繋がってしまいます。
そのようにならないためにも、ローンは定年退職前までに支払えるように計画を立てられるといいですね!
健康体でいられるように意識する
何と言っても、人間健康が第一でしょう!
病気やケガをしてしまうと、働くこともできなくなってしまいますし、医療費も掛かってしまいます。
老後なので、ケガや病気になってしまう可能性は高まってしまいますが、それでも細心の注意を払って生活をするようにしましょう。
また、老後を迎える前からジムに通って筋トレをしたり有酸素運動をしたりして、体を鍛えておくと病気やケガのリスクを下げることができるので、おすすめです!
それに加えて、健康体であれば65歳以上になっても働くことが可能なので、お金に不安があるという方はできるだけ長く働くことになるでしょう。
健康体であるメリットは多くありますね!
老後の生活を想像しておく
若いうちからできることの一つとして、老後の生活を想像しておくことがあります。
- 自分がどれほどの年金をもらうことができるのか
- 健康でいれば何歳まで生きて、どのくらいの生活費で暮らすのか
- もし介護が必要になったらどのくらいの費用が必要なのか
などですね。
このように、老後の生活を細部まで想像しておくことで貯金しておかなければいけない金額がしっかりとわかるようになります。
どのような生活を送りたいのかしっかりと考えてみましょう。
節約できる点がないか確かめる
先ほど、『生活レベル』について解説しましたが、困窮しそうになった時に真っ先に落とさなければいけないのが『生活レベル』です。
例えば、好きなシャンプーが5000円だったとしましょう。
生活が苦しいのにも関わらず、5000円のシャンプーは使っていられないですよね。
市販の500円のシャンプーにして、4500円をほかの費用に充てる必要があります。
これは極端な例かもしれませんが、高級なものを使っていて生活が厳しくなっているのでは意味がないので、しっかりと生活を見直してみましょう。
まとめ
老後破産の問題はこれからも増えていく一方だと予想されています。
また、老後は誰にでも訪れることなので、しっかりと向き合う必要があります。
健康体で老後を迎えられたとしても、生活をしていくためには様々な費用が掛かるので、資金が必要です。
生活保護や年金の制度もありますが、それらの制度を利用したとしても生活は厳しいでしょう。
若いうちから老後のことを考えて、しっかりとした貯蓄をしておく必要があることを覚えておいてくださいね。