老人ホームのボランティアは、特別な資格ナシで参加できるのを知っていますか?
誰でも参加できることから、ボランティア活動の中では注目を集めています。
ボランティアを行う人だけでなく、入居者と施設側の三者ともにメリットを得られるのが、老人ホームのボランティアなんです!
この魅力のある老人ホームボランティアですが、参加する際には気を付けなければならない点も…。
そこで今回は、老人ホームのボランティア内容を始め、参加にあたっての注意点まで細かく解説していきます!
最後には、介護支援ボランティアについても紹介しているので、ぜひ最後まで読んでみてください!
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老人ホームでのボランティアってなにをするの?
老人ホームのボランティアは、入居者の生活をより豊かにするために活動が行われています。
施設内の人との交流だけでなく、外部の人と交流することで、地域との親しみがある施設となり、入居者の生活に刺激を与えます。
具体的なボランティア活動は以下のような内容です。
- 話し相手
- 遊び相手(囲碁・将棋など)
- 本などの朗読
- 散歩
- 歌や楽器の演奏
- 演芸
- 編み物
- 折り紙
- 書道
- 業務補助
内容だけ見れば、難しいものはありません。
施設によって受け入れているボランティア内容が異なる場合もありますが、ほとんどの施設が紹介したような内容でボランティア活動をすることができます。
これならボランティア経験がない人でも参加できそうですね。
老人ホームのボランティアって誰でも参加できるの?
参加できます!
どの世代でも、男女共にボランティアに参加することが可能です。
先ほど「ボランティア経験がない人でも参加できそうですね」と言いましたが、老人ホームのボランティアには特別な資格は必要ありません。
「なにか役に立ちたい!」という気持ちがあれば、誰でも参加できます。
近年では、若い人たちの参加が増えてきています。
2011年3月11日の東日本大震災以降、若い人たちの社会貢献活動への意識が高くなってきていることが影響しているんですね。
老人ホームボランティアの参加方法は?
老人ホームでボランティア活動を行いたい場合は、下記に問い合わせてみましょう。
- 老人ホーム
- 社会福祉協議会
- NPO法人
老人ホームに電話する
自分がボランティアに参加したいと考えている老人ホームに、直接電話をしましょう。
ボランティアを受け入れてくれる施設であれば、可能な日時や内容を提示してくれます。
多くの老人ホームは随時ボランティアを募集しているので、最寄りの施設にとりあえず電話してみるのもいいかもしれません。
社会福祉協議会に電話する
社会福祉協議会とは、社会福祉活動を推進している民間の組織です。
ボランティア活動の支援を行っており、ボランティアを募集している施設の紹介などをしてくれます。
ホームページでボランティアを募集している場合もあるので、地域の社会福祉協議会のサイトを一度チェックしてみてください。
NPO法人の募集に応募する
NPOとは「Nonprofit Organization」の略で、社会貢献活動などを行う非営利団体のことです。
老人ホームでのボランティアを募集しているNPO法人も存在しますので、近くのNPOの募集を確認してみましょう。
老人ホームでのボランティアのメリット
老人ホームでのボランティアは、もちろん「人の役に立てる」というメリットはあります。
しかし、メリットはそれだけでなく、ボランティアを行っていない入居者や施設側にもメリットがあるんです。
ボランティアする人のメリット
- 人の役に立てる
- 社会貢献になる
- ひとつの人生経験になる
- 趣味を活かせる
入居者のメリット
- 話し相手ができる
- 交流の輪が広がる
- 交流が生活の刺激になる
- 認知症予防になる
- 生活の質があがる
施設側のメリット
- 地域に親しみのある施設になる
- 従業員の仕事が軽減する
- 施設の雰囲気がよくなる
老人ホームでのボランティアで注意すべきこと
ボランティアはとても素晴らしい活動ですが、ただ「人の役に立ちたい!」という気持ちで突っ走ってしまうと入居者や施設に迷惑がかかってしまうこともあります。
ボランティアに関わる人みんなが、気持ちよくボランティアを終えれるよう気を付けるべきポイントを6つ紹介します。
- 体調管理はしっかりしよう
- 入居者のことを考えた言動を心掛けよう
- 認知症について理解しよう
- 職務権限は侵さないようにしよう
- 個人情報は漏らさないようにしよう
- ボランティア保険に加入しよう
①体調管理はしっかりしよう
若い人にとっては軽度な風邪でも、高齢者にとっては重度なものになってしまったり、命にかかわったりしてしまうこともあります。
ボランティア前は体調管理をしっかりと行い、少しでも体調が悪いと感じたら無理して参加するのはやめましょう。
また、老人ホームは感染症が流行りやすい場所でもあります。
ボランティア当日は、手洗い・うがい・アルコール消毒などを徹底しましょう。
マスクを着用してもいいかもしれませんね。
②入居者のことを考えた言動をしよう
ボランティアは時に、自己満足に陥りがちになってしまいます。
「自分のしてあげたいこと」を押し付けるのではなく、「入居者がなにをしてもらいたいのか」をしっかりと考えて行動するようにしましょう。
③認知症について理解しよう
認知症の方は、非常に感情が敏感です。
驚かせたり、傷つけたりするような発言はしないよう注意してください。
認知症の方は、自分が「嫌だ!」!と感じたことをずっと覚えています。
気に障ることをしてしまった場合、あなたのことを「嫌な人」と認識し、もう関わってくれなくなってしまいます。
お互い嫌な気持ちをしないためにも、認知症にはしっかりと理解を深め、ボランティア活動に参加しましょう。
④職務権限は侵さないようにしよう
職務権限は侵さないようにし、施設側から頼まれたことだけを行うようにしましょう。
気を利かせて、勝手に身体介護などをしてはいけません。
入居者に介護が必要になった場合は、ただちに施設スタッフを呼ぶようにしましょう。
⑤個人情報は漏らさないようにしよう
入居者だけでなく、施設スタッフの個人情報を外部に漏らしてはいけません。
何度もボランティアに参加していたとしても、プライベートな内容に立ち入って話を聞くのは避けたほうがいいでしょう。
⑥ボランティア保険に加入しよう
激しい肉体労働を伴わない老人ホームのボランティアであっても、何が起こるかはわかりません。
ボランティアは収入が出るものではないため、ケガなどをしてしまうと全額実費の上、経済的負担しかありません。
万が一のために、ボランティア保険に加入しておきましょう。
最近では、1日単位で加入できるボランティア保険をあります。
「今後もボランティアをするかわからない…」というひとは、1日保険を検討してみるのもいいでしょう。
高齢者も老人ホームボランティアに参加している!
高齢者の相手をするのが老人ホームのボランティアですから、若い人たちだけのボランティアと思っていませんか?
近年では、高齢者がボランティア活動に参加するケースも増えてきているんです!
それは、「介護支援ボランティア」という制度が誕生したからなんです。
介護支援ボランティア制度とは?
65歳以上の高齢者を対象に制定され、老人ホームなどで行ったボランティアの活動に応じてポイントが支給される制度のことです。
集めたポイントは換金することができ、介護保険料の支払いや介護施設の寄付に充てることができます。
ポイントはボランティアを行った回数や時間で獲得することができ、
1ポイント1円→1回100ポイント
1ポイント100円→1回1ポイント
と、換金の割合は自治体によって異なります。
まとめ
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
老人ホームのボランティアについて理解いただけたでしょうか?
現在、老人ホーム業界は人手が少なくなっています。
筆者は先日、老人ホームの前を通りがかった際に、施設スタッフ1人で2台の車イスを押している姿を目撃しました。
片手で車イスを押すのも危ないし、満足度の高いサービスを提供することは難しそうだなと感じたことを覚えています。
ボランティアに参加する人が増えるだけで、人手不足が軽減されたり、入居者に十分なサービスがより行き渡ったりするのではないでしょうか?
初めてのボランティアは、参加するのに少し勇気がいるかもしれません。
しかし、特別な資格ナシで誰でも参加することができるので、ぜひ老人ホームのボランティアに参加してみてください!
老人ホームのボランティアを通して、得られるものは多くあるはずですよ!