定期巡回・随時対応型訪問介護看護とは、介護や看護を必要としている高齢者が、自宅での生活を続けられるように支援する介護サービスです。
24時間対応なので、緊急時や夜間も安心して任せられるでしょう。
他の在宅介護サービスと違って1日に何回も利用することができ、1回の利用時間は10分~20分程度となっています。
食事や清拭などの短時間で行える身体介護を行うことで、利用者の生活を支援してくれるのです。
今回は、そんな定期巡回・随時対応型訪問介護看護について詳しく解説していきます。
事業者選びのポイントも紹介してくので、ぜひ最後まで読んでみてください!
※本ページにはPRが含まれます。
定期巡回・随時対応型訪問介護看護は1日に複数の介護を必要とする方向け!
定期巡回・随時対応型訪問介護看護は、どのような方に向いているサービスなのでしょうか?
実は、ただ介護が必要というわけでなく、以下のような理由で利用する方が多いです。
- 訪問介護の利用頻度が高く、介護保険の支給限度額を超えてしまう方
- 一人暮らしをしている認知症の方で、1日に数回の服薬管理等が必要な方
- 寝たきりのため、寝返りなどの介助が1日に数回必要な方
- 水分補給などに声掛け等の支援が必要な方
- 一人で食事をすることが難しく介助が必要な方
- 心疾患があり、急変時の早期発見を求める方
- 退院後なので、自宅での見守りを手厚くした方
「この理由でしかサービスを利用してはいけない!」といった決まりはありませんが、1日に複数回の介護を必要とする方が多く利用しているようですね。
しかし、どの理由であれ定期巡回・随時対応型訪問介護看護は要介護1以上の認定を受けた方しか利用できません。
要介護と認定されていない人は、先に要介護認定を申請するようにしましょう。
定期巡回・随時対応型訪問介護看護のサービス内容は?
定期巡回・随時対応型訪問介護看護のサービス内容は、4つに分類されます。
定期巡回サービス | 訪問介護職員などが、定期的に利用者の自宅を巡回し、食事・入浴などの介助や日常生活の支援を行うサービス |
---|---|
随時対応サービス | オペレーターが通報を受け、利用者の状況に合わせてサービスを手配してくれるサービス |
随時訪問サービス | オペレーターの要請により、訪問介護職員などが随時利用者の自宅を訪問し、食事・入浴などの介助や日常生活の支援 |
訪問看護サービス | 看護師などが利用者の自宅を訪問し、療養上の世話や診療の手伝いなどを行うサービス |
上記のサービスを提供する形には、一体型と連携型があります。
一体型とは、1つの事業者が4つのサービスをすべて提供できる形です。
1つの事業所に任せるだけなので、手続きも簡単ですし安心できるでしょう。
一方、連携型とは、訪問介護事業所と訪問看護事業所が連携をとってサービスを提供してくれる形です。
定期巡回サービス・随時対応サービス・随時訪問サービスは訪問介護事業者が提供し、訪問看護サービスは訪問看護事業者が提供します。
一体型と連携型、どっちがいいの?
一体型は、先ほども説明した通り訪問介護と訪問看護が同じ事業所で提供されています。
そのため、情報交換などが密に行われており連携が取りやすいです。
介護士と看護師の知識の共有がしやすいので、介護士でも医療知識をもって訪問してくれます。
しかし、地域密着型サービスであるため、事業所がある自治体の住民票をもっている方しか利用できません。
一方で連携型は、いくつかの事業所が連携をとっているため地域全体の情報収集が期待できます。
地域の病院や医師のことなど、医療についても把握しやすいでしょう。
しかし、訪問介護と訪問看護が同じ事業所で働いているわけではないので、密な情報交換は期待できません。
情報交換や共有がしっかり行われていないため、連携されたサービスの提供が難しい場面もあります。
お互いにメリット・デメリットはあるので、利用者の身体状況にはどちらの形態が合っているのかを考えて、サービスを選ぶようにしましょう。
定期巡回・随時対応型訪問介護看護の料金は?
定期巡回・随時対応型訪問介護看護の料金は、一体型か連携型かによって分けられます。
さらに、一体型の場合は訪問看護サービスを利用するかしないかでも料金が変わってきます。
ここでは、利用者が要介護1だった場合の料金をみていきましょう。
一体型で訪問看護まで利用した場合の自己負担は、1ヶ月あたり8,287円かかります。
定期巡回・随時対応型訪問介護看護は、1ヶ月あたりで料金が決められているので、何回利用しても料金が変わりません。
これらの負担額は、自治体や利用者の所得によって変わってくるので、事前に確認しておくようにしましょう。
定期巡回・随時対応型訪問介護看護の事業者選びのポイント!
定期巡回・随時対応型訪問介護看護の形態の違いが、理解できたと思います。
では、実際に事業所を選ぶときはどのようにすればいいいのでしょうか?
サービス内容自体に大きな違いはありませんので、ポイントを抑えて希望に合う事業所を見つけましょう。
事業所選びのポイントは以下の2つです。
- 希望するスケジュールを考える
- 事業所までの距離を確認する
1.希望するスケジュールを考える
まずは、はどのような介護サービスを希望するかしっかり考えてみましょう。
その際できれば週間カレンダーなどを使い、何曜の何時に来てどのような介助をしてほしいか、具体的に書き出してみることをオススメします。
希望週間スケジュールが完成したら、検討している事業所にこのスケジュールでサービスを提供してもらえるかどうか、スタッフの空き状況を確認しましょう。
2.事業所までの距離を確認する
利用者本人が事業所に向かうわけではありませんが、事業所までの距離もとても大切です。
なぜなら、距離が近いとコールをした際にすぐに来てくれるといったメリットがあるからです。
心疾患などを抱えていたり、転倒の危険性が高かったりする方は、できるだけすぐに駆けつけてもらわないと危険な状態になってしまいます。
そのような事態が予測できる方は、自宅から近い事業所を選ぶことをオススメします。
訪問介護などのサービスは利用できなくなる!
ここでひとつ、注意しておいてほしいことがあります。
定期巡回・随時対応型訪問介護看護を利用しているときは、以下の3つの介護サービスは利用できません。
- 訪問介護(通院等乗降介助以外)
- 訪問看護(連携型利用時以外)
- 夜間対応型訪問介護
すでに、こちらのサービスを利用している人は注意しておくようにしましょう。
まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございます。
定期巡回・随時対応型訪問介護看護については、理解していただけたでしょうか?
このサービスは、24時間のサポートを受けられる唯一の在宅介護サービスです。
一人暮らしの高齢者はもちろん、体力的に深夜の介護はキツイと考えているご家族にも人気があリます。
夜間介護が必要となると、寝不足になってしまい介護疲れで倒れてしまうこともよくあります。
そのため、定期巡回・随時対応型訪問介護看護などのサービスを利用して、介護負担を軽減することも大切でしょう。
在宅介護をしている方は、ぜひ今回の記事を参考にしてみてください!