世帯分離のメリット・デメリットとは?注意すべき3つのポイント!

知っている人は知っている介護費用を軽減する方法があるのをご存知でしょうか?

それは、「世帯分離」です。

親家族と子家族のように、2つ以上の家族が同居している場合、世帯分離をすることで介護費用を節約することができます。

介護をしているご家族にとって体力的・金銭的負担を軽減するために、介護サービスというのは欠かせないものです。

しかし、利用する介護サービスが増えれば増えるほど、その分費用はかかるので、少しでも節約したいというのが本音ですよね。

そこで今回は、介護費用を軽減する裏ワザ「世帯分離」について、詳しく解説していきたいと思います!

メリットやデメリットについても説明していきますので、ぜひ最後まで読んでみてください!

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世帯分離とは?

世帯分離とは、同じ住所で暮らす家族が住民票を分けて登録することです。

世帯を分けて登録するので、同じ家の中に世帯主が2人いるということになります。

たとえば親と同居をしている場合、親世帯とあなた家族の世帯にわけて住民登録を行うということです。

「世帯分離」とだけ聞くと手続き等も難しいように感じますが、住んでいる地域の役所に届け出るだけで簡単に行うことができます。

世帯分離をするメリット・デメリット

世帯分離をするメリット・デメリットとは一体何なのでしょうか?

早速確認していきましょう。

世帯分離をするメリット

世帯分離をする大きなメリットは、医療・介護にかかる費用の負担を軽減できることです。

では、具体的にどのような費用が安くなるのでしょうか?

確認していきましょう。

  • 後期高齢者医療保険料
  • 介護保険の自己負担額
  • 高額医療費
  • 高額介護サービス費
  • 入院・入所時の食費居住費

後期高齢者医療保険料

後期高齢者医療保険料とは、75歳以上の人が負担する費用のことです。

医療機関を受診したすべての人が支払う「均等割」と所得に応じて負担額が変わる「所得割」で構成されています。

所得が少ないと均等割の軽減措置を受けることができます。

高齢者自身の所得が少なくても、子供世帯に扶養されて同居していれば総所得は増え軽減措置を受けることはできません。

しかし、世帯分離をすることで総所得が少なくなり、軽減措置を受けることができるでしょう。

介護保険料の自己負担額

65歳以上に適用される介護保険料は、住民税などの課税状況に応じて自己負担額の割合が変わってきます。

世帯分離をすることで課税される総所得が減るので、自己負担額はすく案くなるということです。

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高額医療費

高額医療費は、所得に応じて負担額が変わってきます。

所得に応じた負担能力が見られているということです。

そのため、世帯分離によって総所得を減らせば、高額医療費の自己負担額も下がるというわけです。

高額介護サービス費

介護サービスを利用する際は、介護保険を適用させても1∼3割は利用者が自己負担することになります。

負担額は高額介護サービス費制度で上限が決められており、万が一限度を超えてしまったら申請をすることで払い戻しをすることが可能です。

世帯分離をして総所得を下げることで、そもそもの自己負担の上限額が下がるので節約に繋がります。

入院・入所時の食費居住費

世帯分離は介護保険サービスばかりにメリットがあるように感じますが、それだけではありません。

老人ホームなどに入居・入所した際の食費居住費も大幅に安くなります。

利用者負担段階 居住費(日額) 食費
(日額)
ユニット型
個室
ユニット型
準個室
従来型
個室
多床室
第1段階 生活保護の受給者等
老齢福祉年金受給者で、世帯全員及び別世帯であっても配偶者がいる場合は配偶者も住民税非課税であって、預貯金額等が上記の一定額を超えていない人
820円 490円 320円
(490円)
0円 300円
第2段階 世帯全員及び別世帯であっても配偶者がいる場合は配偶者も住民税非課税であって、預貯金額等が上記の一定額を超えていない、本人の課税年金収入額と非課税年金収入額(遺族年金・障害年金)の合計所得金額の合計が80万円以下の人 820円 490円 420円
(490円)
370円 390円
第3段階 世帯全員及び別世帯であっても配偶者がいる場合は配偶者も住民税非課税であって、預貯金額等が上記の一定額を超えていない、第1段階、第2段階に該当しない人 1,310円 1,310円 820円
(1,310円)
370円 650円

※港区の場合

引用元 港区:食費・居住費の軽減

世帯分離をするデメリット

一方で、世帯分離には以下のようなデメリットがあります。

それぞれ確認していきましょう。

  • 住民票などの発行に手間がかかる
  • 2人以上介護を必要としている人がいたら割高になる可能性もある
  • 国民保険料などの支払いが増える

住民票の取得時などに時間がかかる

親が老人ホームに入居することになったなど、何かしらの理由で住民票が必要になることがあったとします。

その際、同じ家に住んでいても世帯は別になるので、代理での発行は委任状が必要になります。

委任状を書いて手続きをしなくてはならないといった手間が増えてしまうのは、デメリットといえるでしょう。

同世帯に2人以上介護を必要としている人がいたら割高になる

世帯分離のメリットの項目では、介護保険の自己御負担額を減らせると説明しました。

実際に減らすことは可能で、もし同世帯に2人以上介護を必要としていた場合、高額介護サービス費は合算することができます。

しかし、別世帯になってしまったら合算はできないので、結果的に割高になってしまうこともあります。

注意しましょう。

国民保険料などの支払いが増える

国民保険料の支払額は毎月の収入に応じて異なり、上限が設けられています。

世帯を分離したことによって、どちらの世帯にも高収入の人がいれば結果的に支払う保険料が多くなってしまう可能性があるということです。

世帯分離をするべき人・そうでない人

メリットが多い世帯分離に感じますが、有効な人とそうでない人がいます。

では、その人たちにはどのような特徴の違いがあるのでしょうか?

詳しく確認していきましょう。

世帯分離をするべき人の特徴とは?

世帯分離をしたほうがメリット多い人は、要介護者の収入が少なく同居家族の収入が高い人です。

メリット・デメリットの項目でも説明した通り、介護費用を節約するには高額介護サービス費の上限を下げるべきでしょう。

そのためには、収入が高い人と世帯を分離させる必要があります。

世帯分離をするべきでない人の特徴とは?

そもそも要介護者の年収が高い場合は、世帯分離をしてもあまり大きなメリットは得られないでしょう。

さらにいってしまえば、要介護者の収入が高ければ介護費用等は自信でまかなうことができるので、家族に金銭的負担をかけることがありません。

世帯分離自体、不要といった考えになるのではないでしょうか。

世帯分離をするときの手続き方法とは?

世帯分離の手続きは、市役所や区役所の窓口で簡単に行うことができます。

世帯分離届」といった書類を住民課に提出するだけで完了です。

世帯分離届は、世帯分離をする世帯の世帯主か世帯員のみが提出することができます。

または、委任状を受け取った代理人でも手続きをすることができます。

世帯分離の手続きには以下の書類などが必要になってきますので、あらかじめ準備しておきましょう。

  • 異動届
  • 本人確認書類
  • 印鑑
  • 国民健康保険被保険者証
  • 委任状(代理人選任届)

世帯分離をする際に注意すべき3つのポイント!

世帯分離をする際には、以下の3つのポイントに注意しましょう!

  1. メリット・デメリットを確認しよう!
  2. 窓口では適切な理由を言おう!
  3. 国民健康保険の手続きを使用!

メリット・デメリットを確認しよう!

世帯分離はその人の収入条件等によって、メリットにもデメリットにもなります。

介護保険に関する制度も時代と共に変化しているので、常に情報を把握しておかないとかなり損をしてしまっていることもあるのです。

自分が世帯分離をしたらどのようなメリットがあるのかというのを事前にしっかりと調べ、正確な情報を確認しておくようにしましょう。

窓口では適切な理由を言おう!

世帯分離の届け出をする場合は、適切な理由を告げるようにしましょう。

世帯は一緒でも家計が別なら、「同じ家には住んでいるが、家計は全く別です!」などと具体的に説明する方がいいです。

世帯分離というのは、介護保険の自己負担を軽くするための制度ではないので、自治体によって対応がかなり変わってきます。

届出を出す前は、信頼できるケアマネージャーに相談するのがいいでしょう。

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国民健康保険の手続きをしよう!

世帯分離をしたら、国民健康保険証が変わります。

国民健康保険の方は、世帯主がご自身になった保険証を発行してもらわなければいけません。

この時、前の年の収入に応じて支払っていく額が決められます。

まとめ∼世帯分離とは∼

最後まで読んでいただきありがとうございます。

世帯分離については理解していただけたでしょうか?

介護費用が軽減できるので、一見メリットの多い世帯分離に感じますが、自身の条件によってはデメリットが生じてしまうこともあるんですね。

介護保険サービスのために世帯分離を検討している方は、ぜひ今回の記事を参考にしてみてください!

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