心筋梗塞とは冠動脈が詰まる、または詰まりかけていることで血液循環が途絶え、酸素が十分に届かずに一部の心筋が死んでしまう状態を指します。
急性心不全や死を招くような不整脈が起きることもあるので、命に関わるとても怖い病気なのです。
心筋梗塞になったら早期に対応することが重要とされます。
そのためには、心筋梗塞の前兆に気付かなければいけませんよね。
そこで今回は、心筋梗塞の前兆について詳しく解説していきたいと思います!
前兆が起きた時の対応方法や予防方法まで説明していきますので、ぜひ最後まで読んでみてください!
※本ページにはPRが含まれます。
心筋梗塞の前兆とはどのような症状なの?
心筋梗塞の前兆として、下記のような症状が現れることがあります。
- 胸が痛い
- 胸の圧迫感
- 胸焼け
- 背中が痛い
- 歯が痛む
- 顎が痛む
- 肩が痛む
- 気持ち悪い
- だるい
通常、胸の痛みが30分以上続いたら心筋梗塞の前兆を疑ったほうがいいでしょう。
心筋梗塞は心臓の病気ですが、前兆はそれ以外の部位にも現れることもあります。
動脈が狭くなることで血液循環が不良になり、左肩などに違和感を感じ始めるのです。
不整脈と動機は心筋梗塞にあまり関係ない
不整脈があると、心臓発作を起こしてしまう人も多いです。
しかし、不整脈の多くは心筋梗塞と関係のないものです。
「不整脈持ちだからいつしか心筋梗塞になるかもしれない…」と心配する必要はないということですね。
ただ、軽いものでも心筋梗塞を起こしたことがある人は、病気と関係する不整脈の場合もありますので注意しましょう。
また、動悸も気になる症状ですよね。
動悸というのはほとんどが神経性のもので、心筋梗塞とは関係ありません。
しかし、ちょっと身体を動かしただけなのに動悸が収まらなかったり、胸痛や重苦しさを感じたりしたら注意してください。
不整脈や動悸は、人を不安にさせストレスになりやすく、そのストレスが心筋梗塞の原因となることもあります。
心臓の症状で少しでも不安を感じたら、早めに検査をしておくことが大切でしょう。
心筋梗塞の前兆はいつから現れる?
心筋梗塞は、胸痛などの前兆が全くなしに起こる人が約1/3、数日前や数時間前から梗塞前狭心症といった胸痛などの前兆が現れる人が約2/3といわれています。
人によっていつ前兆が現れ始めるかわからないのが、心筋梗塞の怖いところでもあります。
前兆が全くない場合は、知らない間に発症して、知らない間に終わっているということもあるのです。
少しでも胸のあたりに違和感を感じたら、病院を受診しておくようにしましょう。
前兆があるということは早期発見に繋がるだけでなく、万が一心筋梗塞を発症しても回復にそこまで時間がかかりません。
胸痛を起こしていることで心臓が血液循環の不良に慣れてきているので、詰まっている冠動脈以外の動脈が原因の冠動脈を助けようとしてくれているのが理由です。
そのため、前兆があると回復にも時間がかからず、合併症も少なくなります。
心筋梗塞の前兆が現れたらどうすればいいの?
ある日突然、胸痛などの心筋梗塞の前兆が現れたらどうすればいいのでしょうか?
対処方法を確認していきましょう。
急な胸痛が収まらない場合は救急車を呼ぼう!
いきなり胸痛などの前兆が現れたら、まずは横になりましょう。
横になっても収まらなかったり、20分以上続く場合は迷わず救急車を呼んでください。
また、以前から胸のあたりに違和感があり、不整脈や血圧低下なども起きて、意識不明、失神してしまった場合も同様です。
意識不明や失神となるとかなりの緊急事態ですから、救急車を呼ぶという判断はすぐできそうですね。
万が一心停止してしまっていたら、心肺蘇生のための心臓マッサージをする必要があるので、近くのAEDを探しましょう。
発見や初期対応が遅れたら、最悪の場合「死」の危険性もあります。
早期発見・対応を心がけましょう。
断続的な胸痛がある場合は病院へ行こう
胸痛などの前兆が、途切れ途切れでも続いている場合は、循環器内科を受診しましょう。
心筋梗塞の前兆として、背中や肩、顎や歯などが痛む場合もあります。
該当する部位の専門科を訪ねても異常がない場合も、念のため循環器内科などを受診しましょう。
心筋梗塞のリスクが高まる原因とは?
先ほども説明しましたが、心筋梗塞とは突然起きる可能性が高いです。
健康診断で心電図異常が指摘されていない人でも、十分になりえる可能性があります。
実は、心筋梗塞のリスクが高まる原因は、日常生活や持病に潜んでいるのです。
- タバコ
- ストレス
- 高血圧
- メタボリック症候群(肥満)
- コレステロール値が高い(高脂血症)
- 高尿酸血症(痛風など)
上記の項目のうち、3つ以上に当てはまり、男性は50歳以上、女性なら60歳以上の場合には心臓の病気を患っている可能性が高いです。
該当している方は、早めに検査しておくようにしましょう。
心筋梗塞を予防する方法は?
いきなりの心筋梗塞。突然死を迎えるなんて嫌ですよね。
では、心筋梗塞を予防する方法はあるのでしょうか?
心筋梗塞の予防方法を3つ紹介していきます。
- 生活習慣の改善
- メタボリックシンドロームを治す
- 動脈硬化を予防する食事
1.生活習慣の改善
生活習慣が乱れていると、冠動脈が硬くなったり狭くなったりして、心筋梗塞の原因となります。
具体的には、脂肪分・塩分の多い食事、喫煙、運動不足が続いていると危険です。
これらの要因は血液中にコレステロールを増やし、身体に脂肪を増やします。
肥満体系になることで、高血圧や糖尿病などの生活習慣病を引き起こし、心筋梗塞を発症させるのです。
心筋梗塞を予防する第一歩として、生活習慣を改善していくことが大切と言えるでしょう。
2.メタボリックシンドロームを治す
高血圧や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病は、運動不足や食べ過ぎなどによる「内臓脂肪型肥満」が原因であることが多いです。
これが続いた状態が、心筋梗塞を引き起こしやすい「メタボリックシンドローム」です。
そのため、メタボリックシンドロームを治すことは、心筋梗塞の予防に効果があります。
直接的な要因ともなる糖尿病は、血圧・血糖・脂質などの目標値をしっかりと決め治療することで、より効果的な心筋梗塞の予防となるでしょう。
3.動脈硬化を予防する食事
動脈硬化を予防するには、塩分や脂質、糖質、コレステロールの摂りすぎに注意した食事が大切です。
野菜や大豆、海藻類や魚介類などを積極的に摂るようにしましょう。
これらの食品には、カリウムやマグネシウムが多く含まれており、高血圧のリスクを低くしてくれます。
魚に含まれるEPAとDHAの不飽和脂肪酸には、中性脂肪を減らし血栓をできにくくしてくれる働きがあるので、血流がよくなるでしょう。
魚料理は、最低でも週に1,2回食べることをオススメします。
また、脂質や糖質を気にしすぎて、薄味にしすぎたり、パサパサしたりして美味しくない食事だと、いくら予防といっても長続きしないので、調理方法を工夫することが大切でしょう。
心筋梗塞は早い治療があれば社会復帰できる!
心筋梗塞は、発症から12時間以内にカテーテル治療を行うことが大切です。
12時間以内というタイムリミットは、命だけでなく今後の社旗復帰のためにも重要になってきます。
カテーテル治療とは、金属の網でできたチューブを血管の詰まっている場所で広げる治療です。
心筋梗塞の症状が重い場合は、カテーテル治療ではなく、他の場所から血管をとってきて詰まっている冠動脈に新たな血管を作る「冠動脈バイパス手術」をする必要があります。
治療が終了したら、再発防止のための服薬治療をしながら、リハビリテーションが実施されます。
入院直後から退院するまで、社会復帰を目指すことを目的としたリハビリです。
体力回復や動脈硬化を悪化させないための、運動療法が行われます。
また、自宅に戻った時の食事も大切になってきますので、栄養指導も行われるでしょう。
まとめ∼心筋梗塞の前兆∼
最後まで読んでいただきありがとうございます。
心筋梗塞の前兆については理解していただけたでしょうか?
胸痛などの前兆が全く起きないで発症する人もいるので、日常生活からしっかりと予防しておくことが大切だとわかりましたね。
万が一心筋梗塞が発症してしまっても、迅速な対応を心がけることで早期回復を目指すこともできます。
ぜひ今回の記事を参考にして、心筋梗塞の予防・対処をしてみてください!