『入居したいと思える老人ホームに出会えました。見学はまだしていないのですが、したほうがいいのでしょうか?』
『老人ホームの見学に行きたいと思っています。見るべきポイントを教えてください。』
このような悩みをお持ちではありませんか?
老人ホームを探す際に、実際に見学をすることによってパンフレットではわからない部分も見えてきます。
どのような視点で老人ホームの見学をすればいいか、まとめましたのでぜひ参考にしてみてください。
※本ページにはPRが含まれます。
見学は必要?
そもそも老人ホームの見学は必要なのか?と思いませんか?
結論から言ってしまうと、老人ホームの見学は必ずするべきです。
パンフレットを読んだだけで入居を決めてしまうのは、かなりのリスクになってしまいます。
実際に老人ホームの見学に行ってみると思っていたのと違うという感覚になるかもしれません。
入居してから『もっとほかの老人ホームも見ておけばよかった…。』と思っても遅いです。
なるべく後悔のないように、見学はしておきましょう。
最近の老人ホームは、見学なしでは入居できないようなところもあります。
老人ホーム側にとっても見学なしで入居されては困るのです。
お互いにデメリットしかないので、面倒くさがらず見学に行きましょう。
見学前にしておく準備
見学をするうえで準備しておかなければいけないことがあります。
- 必ず予約の電話を入れましょう
- 確認したい内容をまとめておきましょう
- 見学したい老人ホームのパンフレットを取り寄せて予習しましょう
これらの項目を必ず準備しましょう。
これだけではわかりにくいので、一つずつ説明していきます。
必ず予約の電話を入れましょう
いつでも見学させてくれるような老人ホームもありますが、基本的には必ず電話で予約をしましょう。
いきなり行っても対応してもらえないことが多いですし、そもそもマナー違反ですね。
また、見学したい老人ホームの責任者がいる日に見学するようにしましょう。
見学をしたいという電話をするときに、責任者がいつ出勤しているか確認してもらいましょう。
インターネットで見学の予約ができる老人ホームもありますが、できるだけ電話で予約することをおすすめします。
というのも、電話であれば老人ホームのスタッフの接客対応を知ることができるからです。
本気で入りたいと思っているのであれば、スタッフの態度はかなり重要です。
確認できるときに確認してしまいましょう。
見学したい老人ホームのパンフレットを取り寄せて予習しましょう
いきなり見学に行くのではなく、パンフレットや説明書などを取り寄せて、その老人ホームの情報を集めておきましょう。
パンフレットを読むことによって、その老人ホームがどのようなサービスを行っているか、施設のきれいさなどの情報を読み取ることができます。
予習しておきことで、老人ホームに見学に行った際に答え合わせ感覚で見学することができます。
確認したい内容をまとめておきましょう
パンフレットや説明書を参考に、見たいポイントをあらかじめ決めておきましょう。
例えば、
- 浴室の大きさ
- 食事の時間
- リハビリの内容
- レクリエーションの内容
などですね!
あらかじめ見たいポイントを絞っておくことでスムーズに見学を進めることができるので、必ず見たいポイントを決めてから見学に行きましょう。
見たいポイントばかりに触れていますが、もちろんその都度質問することも可能です。
質問をしたいのであれば、その老人ホームの責任者と一緒に見学をすることをおすすめします。
雇われている介護士だと、十分な説明をしてもらえるとは限りません。
責任者であれば、しっかりとした説明をしてもらえるので、予約をする際に責任者と一緒に見学できるか聞いてみましょう。
見学の回数と見学する時間帯
見学する老人ホームは一つだけではなく、必ず複数の老人ホームを見学しましょう。
しかし、10か所も見て回っていたら情報がまとまらず混乱してしまう可能性があります。
最初はパンフレットをたくさん請求してみましょう。
その中から、好みの老人ホームを見つけ出して、3~5か所ほど見学してみましょう。
訪問するべき時間帯は、自分が決めている見たいポイントに従って決めましょう。
『特に見たいと思うポイントがない』という方向けにお勧めの時間帯を解説していきます。
おすすめの時間帯①昼食の時間
食事の内容も重要ではありますが、食事中にリハビリが行われているかどうかも確認しておきましょう。
また、食事が口に合うかどうかもできるだけ確認しておきたい点です。
というのも、老人ホームに入ったら基本的には老人ホームで出てくる食事をとることになります。
なので、食事が口に合わないと生きるのが苦痛に感じてしまいます。
食事を少し頂くにもお金が掛かる可能性があるので、電話予約する際に確認をしておきましょう。
おすすめの時間②レクリエーションの時間
老人ホームでのレクリエーションの時間は、ほかの居住者と親睦を深めるために重要なイベントです。
レクリエーションの内容も見るべきポイントですが、レクリエーション中のスタッフの対応を見ることをおすすめします。
また、レクリエーションの予定表などがあればもらっておきましょう。
レクリエーションのプログラム内容がわかれば、どのくらいレクリエーションが豊富なのか理解することができますね。
また、レクリエーションごとに料金がかかるかどうかも確認しておきましょう。
見学するときにチェックするべきポイント
老人ホームを見学する際に見ておくべきポイントはたくさんあります。
この記事の本題はこの部分なのでしっかりと確認しておきましょう!
ここでは以下の6つのポイントを紹介していきます。
- 居室
- 入浴施設
- 共有スペース
- スタッフと居住者の関係
- リハビリの様子
- 施設全体
これらを一つ一つ説明していきます。
1.居室
居室は老人ホームで一番長く過ごす部屋と言っても過言ではないです。
一番長く過ごす部屋なので、真っ先に確認してもらいたいポイントです。
落ち着いて過ごすことができる部屋か、その部屋にいて安心していられるか、等々自分に合っているか確認してみましょう。
ほかにも、居室の扉は軽いか、スライド式の扉になっているか、ベッドやトイレに緊急ボタンが設置されているか、確認しなければならないポイントはたくさんあります。
一度まとめておくと、
- 居室の清潔感
- 落ち着いて過ごせる部屋かどうか
- 安心してその部屋に住めるかどうか
- 居室の扉は軽いか
- スライド式の扉になっているか
- どのくらいのものを居室に運び込めるか
- トイレやベッドの近くに緊急ボタンが設置されているか
- 部屋全体やトイレ内はバリアフリー化されているか
以上の項目を確認しておけば問題ないでしょう。
2.食事中の様子
先ほども解説しましたが、食事中の様子はできるだけ確認しておきましょう。
食事内容もですが、食事中の介護方法をしっかりと確認しておきましょう。
食事中に起きることとしては、窒息、無理やり食べさせる、これらのようなことがありえます。
介護士の人数事故が起きてしまったときに対処できるかどうかもチェックしましょう。
最近はあまり聞きませんが、老人ホームでの虐待もあり得ないことではありません。
無理やり食べさせているような素振りを見せていたら要注意です。
しっかりと確認しておきましょう。
もう一度まとめておくと、
- 食事内容
- 食事中の介護方法
- 虐待まがいのことが行われていないか
この辺をチェックしておきましょう。
3.共有スペース
共有スペースでは主に、レクリエーションやイベントが行われています。
そのほかにも、居住者たちが雑談する場所としても使われています。
居心地や使いやすさを確認しておきましょう。
要介護の度合いによっては、共有スペースに出られないということもありますが、そうでなければ共有スペースで過ごす時間が最も長いと言えます。
ほかの居住者が自然と集まってくるような共有スペースが理想ですね。
チェックするべきポイントをまとめておくと
- バリアフリー化がされているか
- 居心地がいいか
- ほかの居住者が集まっているか
- きれいに掃除されているか
見学に行った際はこの辺を確認しておきましょう。
4.スタッフと居住者の関係
スタッフと居住者の関係はとても重要なポイントです。
居住者の方が楽しく過ごせていないように見えたら要注意です。
表情が暗いということは、何らかの問題を抱えている可能性が高いです。
職員のケアができていれば、問題が解決できている可能性もあるので、もしかしたら職員のケアが行き届いていないのかもしれません。
そして、レクリエーションやイベント以外の時間での居住者とスタッフとの関係も見ておきましょう。
コミュニケーションがうまく取れているか、チェックしてみてください。
また、スタッフ同士のコミュニケーションにも注目してみましょう。
というのも、スタッフ同士が喧嘩をしているような老人ホームでは、居住者が住みづらいと感じてしまうからです。
喧嘩まではいかなくとも、イライラしているような雰囲気を感じ取ったら注意が必要です。
見るべきポイントをまとめておくと、
- スタッフと居住者がどのような会話をしているか
- スタッフ同士の会話がイライラしてないか
- レクリエーションやイベント以外でも会話が活発か
このような項目をチェックしておけば問題ないでしょう。
5.リハビリの様子
老人ホームでは積極的にリハビリを行っている施設が増えています。
理学療法士や作業療法士の方が常駐して、リハビリを手伝ってくれている場合もあります。
まず、チェックしてもらいたいポイントとしては、『無理やりリハビリをさせていないか』という点です。
リハビリが必要だとは言っても、無理なリハビリをしていては逆に体を壊してしまいます。
しっかりと確認しましょう。
また、個人個人でリハビリのメニューがあるかどうかも確認するべきポイントだと言えます。
1人1人に合っているメニューを作ってもらえているということは、無理なリハビリをしなくて済むのでかなりありがたいことです。
リハビリを担当している方に直接聞いてみましょう。
確認するべきポイントをまとめておくと、
- 個人で違ったリハビリ内容を行っているか
- 無理にリハビリをさせていないか
- 医療と連携してリハビリを行っているか
この項目を確認しておけば問題ないでしょう。
確認しづらい点もあるかと思いますが、責任者に聞いてみましょう。
6.施設全体
最後は、施設全体を見ることをおすすめします。
施設全体を見たときに、どのくらい過ごしやすいか、確認してみましょう。
例えば、レクリエーションをする場所は十分な広さが確保されているか、廊下の広さが十分か、などですね。
老人ホームの廊下の幅は、1.8m以上と決められているので、基準を満たしているかチェックしておくべきでしょう。
広さや幅だけではなく、『角』に注目してみてください。
もし、転んでしまったときに角にぶつかってしまうと大けがに繋がってしまう可能性があります。
壁の角に丸みを帯びたクッションカバーなどがされているか確認しておきましょう。
見るべきポイントをまとめておくと、
- レクリエーションルームの広さは十分か
- 廊下の幅が1.8m以上あるか
- 廊下がバリアフリー化されているか
- 角にクッションカバーがされているか
これらの項目を確認しておきましょう。
体験入居というサービスも
『見学だけではまだわからないところがある』と感じる方も少なくありません。
そんな時は体験入居をしてみましょう。
体験入居というのは、老人ホームに入居する際に必要なお金が一切かからずに、一定期間老人ホームに入居することができるサービスです。
多くの老人ホームが行っているため、入居したいと考えている老人ホームに確認してみましょう。
数日間体験入居をすることができるため、実際に老人ホームに入居した際の感覚を味わうことができます。
見学するよりもたくさんの気づきがあるので、できる限り体験入居をしていましょう。
まとめ
老人ホームを見学する前に、パンフレットで予習しておくことで見学時の時間を有効に使うことができます。
また、現在は元気でも将来的には寝たきりになってしまうかもしれません。
寝たきり状態になったとしても、その老人ホームに居続けることができるのか、確認しておくといいでしょう。
いろいろな老人ホームを見て回ると、過去に見た老人ホームを忘れてしまう可能性があるので、チェックリストや自分の中での点数をつけて、『どの老人ホームが一番良かったのか』わかるように管理しましょう。