65歳で定年退職をし、これから夫婦でゆっくりと生きていこうと決めている方も少なくないでしょう。
ですが、近い将来に介護が必要になったときに、老人ホームに入らなくてはならなくなるかもしれません。
せっかくゆったりとした時間を一緒に過ごせると思ったのに、離れ離れになってしまうのは悲しいですよね。
今回の記事では、老人ホームに夫婦で入ることのメリット・デメリットに着いて書いていきます。
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老人ホームに夫婦で入ることは可能?
そもそも、老人ホームに夫婦で入ることは可能なのでしょうか。
結論から言ってしまえば、可能です。
ただし、全ての老人ホームに夫婦で入れるわけではありません。
老人ホームに夫婦で入るには、特定の老人ホームに入る必要があります。
特定の老人ホームについては後ほど詳しく説明します。
夫婦で老人ホームに入る際のメリット
老人ホームに夫婦で入るメリットについて説明していきます。
夫婦で一緒に過ごせる
やはりここが一番大きな点でしょうか。
夫婦で一緒に老人ホームに入ることができれば、最期まで一緒に居ることができます。
また、夫婦で一緒に過ごせるため、安心感があるでしょう。
いきなり1人で老人ホームに入るよりはかなり安心ですね。
部屋を分けるよりも安くなる可能性がある
もし夫婦揃って老人ホームに入らなければならない状況に陥ったら、多大なお金が必要になりますよね。
もし夫婦で同じ部屋に入るとしたら、家賃が割安になる可能性もあります。
老人ホームによりますが、別々の部屋に入るよりは安くなることが多いです。
掃除をしなくて済む
些細なことかもしれませんが、掃除や家事全般は介護士の方がやってくださるので、自分でする必要がありません。
基本的には、週1~3回程度の掃除をしてもらえます。
水回りに関してはほぼ毎日、汚れが目立つようであればその都度掃除してもらえます。
主婦の方からしたら、日々の家事業務から離れられて幸せに感じられますね!
ただし、サービス付き高齢者向け住宅では介護士の方が世話をしてくれるわけではないので、掃除も自分で行わなければなりません。
夫婦で老人ホームに入る際のデメリット
メリットだけでは終わりません。
老人ホームに夫婦で入るデメリットについても説明していきます。
費用が高い
2人で老人ホームに入居することになるので、その分料金が大きくなります。
割引をしてくれる老人ホームもありますが、それでも料金が高いということには変わりません。
パートナーの介護を手伝ってしまう
いわゆる『老々介護』というやつです。
65歳以上の高齢者が、同じく65歳以上の高齢者の介護をしている状態のことを指します。
自宅で老々介護に疲れたから、老人ホームに入居することを決めたのに、同じ部屋にいるせいでまた介護をしてしまうということがよくあります。
結果として、ストレスや身体的疲労をためてしまうことに繋がります。
入居できる施設が少ない
そもそも夫婦で老人ホームに入居できる施設が少ないです。
探すのにも一苦労でしょう。
また後で詳しく説明します!
プライベートがない
ずっと一緒の部屋で過ごさなくてはならないため、プライベートの時間はありません。
1人部屋であれば、1人でいる時間も長くなりますが、2人部屋だと1人で過ごすことはできません。
その点に耐えられるようでないと、夫婦で老人ホームに入居するのは難しいですね。
夫婦で老人ホームに入った方の声
ここでは、老人ホームに夫婦で入居した方の声を書いていきます。
老々介護に疲れてしまったら、Aさんのように一緒の老人ホームに入るといいかもしれませんね。
次は夫婦で老人ホームに入っている方の娘さんの声です。
こうなってしまうと最悪ですね…。
一緒に老人ホームに入居したからと言って、幸せになれるとも限りません。
老人ホームに入居する前に、しっかりと見学をし、色々な老人ホームと比べることが大事です。
夫婦で入ることのできる老人ホーム
夫婦で入ることができる老人ホームは、以下の3つです。
一つずつ紹介していくので是非参考にしてください。
介護付き老人ホーム
介護付き老人ホームは、介護士が施設内に常駐し、24時間ケアをしてくれます。
入居条件は65歳以上か要介護認定されている方なので、比較的入りやすいと言えますね。
月々の費用は20万~25万程度です。
メリット
介護付き老人ホームのメリットは、24時間介護士の方がいる点でしょう。
もし何かあっても、すぐさま対応してもらえるので安心です。
他にも、看護師の配置義務もあるので、健康面でも安心できますね。
デメリット
介護付き老人ホームには『自立型』『混合型』『介護型』の3種類あります。
事業によってですが、要介護のレベルが上ってしまうと、退去命令が出る可能性があります。
また、国が経営している訳ではないので、サービスの質にもばらつきがあります。
サービス内容や質については、実際に足を運んで見学して判断する他ありません。
面倒くさいと感じるかもしれませんが、大事なことなどで必ず見学するようにしましょう。
住宅型老人ホーム
住宅型老人ホームとは、介護付有料老人ホームとサービス内容はほとんど変わりません。
何が変わるのかというと、入居条件です。
住宅型老人ホームの入居条件は『60歳』以上の高齢者です。
メリット
入居条件が『60歳』以上なだけなので、比較的簡単に入居することができます。
また、施設によっては、60歳未満でも受け入れてくれるところがあります。
デメリット
住宅型老人ホームも介護付き老人ホームと同じで、要介護レベルが上ってしまうと退去命令が出る可能性があります。
退去命令が出なくとも、料金が上がってしまう可能性があります。
サービス付き高齢者向け住宅
サービス付き高齢者向け住宅とは、バリアフリーに対応されている住宅のことです。
60歳以上の高齢者、要介護認定されている方を対象としています。
メリット
レクリエーションが豊富です。
レクリエーションの内容によっては追加で料金が発生することもありますが、退屈にはなりませんね。
また、バリアフリー対応されているので住みやすさは抜群です。
デメリット
初期費用がとても高く、数十万円~数千万円掛かります。
その後も、月額で最大40万円位かかります。
経済的に難しい人が多いですね。
他にも、サービス付き高齢者向け住宅では、介護士に介護してもらうことはありません。
もし介護が必要であれば、外部の介護士さんに頼む他ありません。
夫婦で老人ホームに入れる老人ホームの数
夫婦で入ることができる老人ホームはいくつあるのか気になりませんか?
まずは都市部の東京だけの数を紹介していきます。
東京
東京にある、夫婦で入れる老人ホームは『337件』でした。
決して多い数ではありませんね。
23区だけでなく、市も入っていますので、自宅から近くの老人ホームを探すのは難しいですね。
参照:みんなの介護
全国
続いては全国です。
東京で338件だったので、15000件くらいあればいいと思いましたが…。
結果は3693件でした。
やはり東京周辺のほうが、夫婦で住める老人ホームは多いようですね。
地方に行けば行くほど、自宅周辺という願いは叶わなくなりそうですね。
参照:みんなの介護
老人ホームを選ぶ際の注意点
老人ホームに入る前に、夫婦間で老人ホームについて話し合いをしましょう。
もしかしたら、入った老人ホームで最期を過ごすことになるかもしれません。
条件が良いだけでは、選ぶ理由にはなりません。
とにかく多くの老人ホームを見学し、夫婦間で互いに良いと思える老人ホームを見つけましょう。
まとめ
老人ホームに夫婦揃って入居することは可能ということがわかったと思います。
ただし、夫婦揃って老人ホームに入ることは、いい点ばかりではないということも同時にわかってもらえたでしょうか?
老人ホームに入るには、初期費用や月額が高いので、できるだけ色々な老人ホームを見学してから決めましょう。
在宅介護も考えましたが、家に24時間私が居なくてはならないということを考えると厳しいと感じていました。
老々介護をしているうちに、私も体調を崩してしまったのです。
そこで老人ホームに入ることを決意しました。
老人ホームでは、リハビリや映画鑑賞などいろいろなことができます。
老人ホームに入居しなければやらなかったであろうことにも挑戦できたので、老人ホームに入って本当によかったと思っています。
夫も私も老人ホームにいる方々と打ち解けられて、家族のように感じています。
夫婦で入って、打ち解けられて最期の人生を謳歌できている方ですね。