終の棲家とは、人生の最期を迎えるまでに生活をする場所のことを指します。
身体状況の変化によって、今の自宅では暮らしにくくなったり、介護が必要になったりすることもあるでしょう。
しかし、介護面だけで終の棲家を決めてしまうと、自分が望む最期を迎えられないこともあります。
さらには、意思表示ができなくなったあとに終の棲家に移されてしまうこともあり、自分の要望がご家族に伝えられないということもありえます。
そのような事態を防ぐためにも、早い段階から終の棲家について考えておく必要があるのです。
そこで今回は、終の棲家について詳しく解説していきたいと思います!
決定するときのポイントや注意点なども説明してきますので、ぜひ最後まで読んでみてください!
※本ページにはPRが含まれます。
終の棲家の考え方とは?
終の棲家について考える際に、重要なポイントは2つあります。
では、そのポイントについて確認していきましょう。
- 自分に必要な環境を整える
- 自分の健康状態を知る
1.自分に必要な環境を考える
まずは、自分が最期を迎えるために必要な環境を考えましょう。
必要な環境は人それぞれ違います。
たとえば、一軒家など広い家に住んでいたが、子供たちが巣立っていき現在は夫婦2人で暮らしていることもあるでしょう。
家に2人だと広すぎて掃除などが行き渡らなくなることが多いです。
このような場合、家を売ったり貸しに出したりして、子供の近くに賃貸を借りるのがいいかもしれません。
近くに住んでいるだけで、なにかあったときでも安心です。
しかし、昔から住んでいる思い出の家を離れたくないと考える方も多いでしょう。
実際に、住み慣れた自宅で最後を迎えたいと考える方は多いです。
そのような場合は、後に詳しく説明しますが、自宅でも快適に暮らせるようにリフォームなどをしっかり行うようにしましょう。
2.自分の健康状態を知る
2つ目は、自分の健康状態を知るということです。
いくら自分が希望する終の棲家があったとしても、健康状態によっては選択肢が狭まってしまうこともあります。
そのため、まずは主治医の先生に理想の最期を迎えられる健康状態があるのか確認するようにしましょう。
かかりつけ医の先生に、終の棲家について考えていると相談することで、専門家ならではの適確なアドバイスをもらえるかもしれませんよ。
老人ホームへの往診を行っている医師であれば、近隣の施設についての知識も豊富にあるので、ためになるアドバイスをくれるはずでしょう。
ここからは、終の棲家の場所によって確認すべきポイントを説明していきます。
終の棲家を「自宅」にする場合
終の棲家を「自宅」にする場合、以下の2つが重要なポイントです。
- 日常生活をサポートしてくれる人が必要
- バリアフリー化のリフォーム
日常生活をサポートしてくれる人が必要
自宅を終の棲家にする場合、介護や日常生活のサポートが必要になったときに、助けてくれる人がいなくてはいけません。
高齢になると免許を返納して行動範囲が限られてくることもあります。
その場合、生活必需品の買い物に行けなくなってしまったり、通院できなくなってしまったりと、まだ介護が必要なくても生活支援が必要になることもあるでしょう。
将来どのような身体状態になっても自宅で暮らしていけるサポートを考えておく必要があるのです。
在宅介護サービスを利用しよう
基本的には、ご家族ができる限りサポートをすることになるでしょう。
しかし、近年では「介護疲れ」なども問題視されており、ご家族だけでの支援には限界があります。
そこで、自宅を終の棲家にする際にオススメしたいのが、在宅介護サービスの利用です。
在宅介護サービスでは、ホームヘルパーさんが自宅を訪問し必要な介護サービスを提供してくれます。
日中はお仕事で忙しかったり、本格的な介護には不安があったりするご家族もよく利用しているサービスです。
介護保険を適用させることで、自己負担1割∼3割で利用することができます。
また、自治体によっては高齢者見守りのための公的サービスを提供している地域もあります。
役所の福祉課では高齢者に向けての相談会を行っているところもあるので、一度参加してみるのもいいかもしれませんね。
その中でも、地域包括支援センターは介護福祉の総合相談窓口となっているので、活用することをオススメします。
相談に乗ってくれるだけでなく、ご本人に適したサービスや行政の制度を紹介してくれることもありますよ。
バリアフリー化のリフォーム
自宅を終の棲家にするとなったら、バリアフリー化を目的としたリフォームが必要になってくるでしょう。
高齢になると、ちょっとした転倒が大ケガに繋がることもありえます。
自宅でもケガのリスクはあるため、段差をなくしたり手すりを付けたりするリフォームが必要となってくるのです。
しかし、リフォームするよりも引っ越ししてしまう方が費用を抑えられることもあるでしょう。
ご本人の希望もあるかもしれませんが、金銭面に余裕がない場合はリフォーム費用と引っ越し費用を比較しておくことも重要かもしれません。
終の棲家を「病院」にする場合
病気などの関係で体調が不安な方は、病院を終の棲家として検討している方もいるでしょう。
たしかに、医師と看護師が24時間体制で見守りしてくれるので安心はできますよね。
しかし、希望するすべての方が終の棲家として入院できるわけではありません。
事前に自分が入院可能か確認しておく必要があるでしょう。
介護認定が必要なのか確認しよう
病院によっては、持病があっても介護認定を受けていなければ終の棲家にすることができない施設もあります。
介護認定はどの程度必要なのか、定期的に医療サービスを受けることができるのか、しっかり確認しておくようにしましょう。
療養型の医療施設もある
病院を終の棲家として選択する場合、療養型の医療施設に入居することもできます。
このような施設は、自治体か医療法人が運営しているところが多いです。
自治体が運営している場合、公的施設となるので比較的費用を抑えて利用することができるでしょう。
しかし、その分入所条件が厳しく、要介護〇以上などと決まっているところも多くあります。
自分の身体状況が入所条件を満たしているのた、事前にしっかり確認しておくようにしましょう。
終の棲家を「老人ホーム」にする場合
まだ元気なうちから、終の棲家に移り住んでおきたいという場合は「老人ホーム」をオススメします。
近年の老人ホームでは、介護・医療・看護がしっかりと連携している施設が多いです。
将来的に医療ケアが必要になっても、提携先の医療機関と連携して、日常的な医療ケアや緊急時の対応も迅速に行ってくれるでしょう。
元気なうちから入居しておけば、協力医療機関の医師が主治医となってくれるので、体調が悪くなった際に改めて医療サービスを探す必要もありません。
また、要介護認定を受けていなくても入居できる老人ホームも多くあるので、ご本人がしっかり見学などして見定めた施設に入居することができます。
ご本人とご家族が話し合って終の棲家を決められるというのはいいことですよね。
https://rojinhome-guide.com/mitori/」
まとめ∼終の棲家とは?∼
最後まで読んでいただきありがとうございます。
終の棲家については理解していただけたでしょうか?
思い描く理想の最期というのは人それぞれ違いますが、自分が希望する場所で過ごせるというのが一番でしょう。
それは、ご家族からしても同じです。
ご本人が望む最期を迎えさせてあげたいと願っているはずです。
どのような身体状況であっても、どのように生活したいのか、万が一の際はどうするのかなど、元気なうちに自分の想いをしっかりとご家族に伝えておくようにしましょう。
ぜひ今回の記事を参考にして、終の棲家を探してみてください!
ご本人とそのご家族が満足する終の棲家を見つけられることを、心より祈っています!