認認介護とは、要介護者・介護者がともに認知症であることを指します。
老老介護のひとつですが、事故が起きやすく危険な介護といわれています。
しかし、現代では認知症の発症率も高く、認認介護になる可能性も高くなってきているでしょう。
自分の親が認認介護に直面しそうになっているとき、どのような対策をとればいいのでしょうか?
そこで今回は、認認介護の対策について詳しく解説していきたいと思います!
認認介護の原因や問題点も説明してくので、ぜひ最後まで読んでみてください!
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認認介護とは?
認認介護とは、認知症の方が認知症の方の介護を行っていることを指します。
老老介護のひとつとされていて、事故が起きやすくとても危険です。
認知症は要介護状態を招きやすい病気なので、現代の要介護者には認知症を患っている人が多くいます。
そのため、老老介護がいずれ認認介護になるというのは珍しくないことなのです。
認認介護の原因は?
認認介護はなぜ増加しているのでしょうか?
対策を得るにも、まずは原因について理解しておくことが大切です。
認認介護には、主に4つの原因があります。
- 医療の進歩
- 核家族化
- 他人に頼ることへの抵抗
- 金銭問題
認認介護は老老介護のひとつなので、原因もほぼ同じです。
認認介護の原因については、以下の記事で詳しく説明しているのでぜひ読んでみてください。
認認介護の問題点は?
認知症って聞くと、「物忘れ」のイメージがありますよね。
しかし、一般的な物忘れとは違って、認知症の方は「自分がした体験」をすべて忘れてしまうのです。
「夕飯で何食べたっけ?」というよりも、「夕飯を食べたことすら忘れている」というのが認知症ですね。
そのため、認認介護にもいくつかの問題点が出てきます。
介護をする方も認知症なので、生活に必要な介助をすませたかどうかわからなくなってしまうことが多くあります。
火の消し忘れによる火事も起きるでしょう。
水道光熱費の払い忘れで、日常生活を維持できなくなってしまう場合もあります。
また、認知症には「食欲の低下」といった症状があります。
食事を摂る回数が減ってしまい、低栄養状態になってしまう可能性も多いでしょう。
徘徊の症状がでていれば、徘徊中に事故にあう危険性も高まります。
要介護者・介護者共に金銭の管理ができなくなってしまえば、悪徳商法や詐欺のターゲットにもねってしまいます。
認認介護には、身の危険を感じるような問題点がいくつもあるということがわかりましたね。
- 生活介助を済ませたかどうか忘れる
- 火の消し忘れによる火災
- 水道光熱費の払い忘れにより生活環境が崩れる
- 低栄養状態になってしまう
- 徘徊中の事故
- 悪徳商法や詐欺のターゲットになってしまう
認認介護の対策とは?
認認介護には、問題点がいくつもありましたね。
危険な状態にならないように、できるだけ快適な介護生活を過ごしたいですよね。
認認介護にはどのような対策をとっていけばいいのでしょうか?
方法は主に4つあります。
1.家族に頼ろう!
まずは身近な人、特に「家族」に頼るのがいいでしょう。
両親が認認介護をしていたら、なにか問題が起きる前に対策しなくてはいけない状態であることを理解してください。
「まだ認知症も軽度だから大丈夫だろう」という考えも危険です。
認知症というのは徐々に悪化していく場合もあれば、ある日突然悪化することもあるからです。
万が一、認知症の親の介護を担うことになったら、一人で抱え込まず兄弟姉妹や配偶者に相談するようにしましょう。
認知症の症状として、暴力・暴言などもあげられます。
介護をしているのに、仕方ないとはわかっていても暴言を吐かれてしまったらストレスも限界に達してしまいますよね。
介護疲れで倒れてしまったら、せっかく認認介護を解決した意味がなくなってしまいます。
自分の身体のこともしっかり考えて、介護してあげてください。
もし、兄弟などに相談しにくいのなら、少し離れた親族に相談するのもいいかもしれませんね。
近すぎない距離感だからこそ、胸の内を明かせるということもありますよ。
2.認知症を予防しよう!
元をたどれば、認知症であることが認認介護が始まる原因でもあります。
そのため、若いうちから認知症を予防しておくことも大切です。
認知症を発症しなければ、もはや認認介護の心配もありませんよね。
認知症の予防には、以下の4つの方法をオススメします。
- 運動
- 好きなことをする
- 人と話す
- 生活習慣を見直す
予防方法については、以下の記事で詳しく説明しているので一度読んでみてください。
3.地域包括支援センターに相談しよう!
現在、認認介護に特化した地域のサポート機関は存在しません。
しかし、現代の社会では「地域包括ケアシステムの構築」が確立されています。
地域包括支援センターでは、地域のケアマネージャーが現状の相談に乗ってくれ、必要であれば介護サービスを紹介してくれます。
今後の生活の目標があれば、ケアプラン作成などの個別対応もしてくれるでしょう。
認認介護に特化したシステムではありませんが、介護を知り尽くしている専門家たちが揃っているのできっと解決策に巡り合えるでしょう。
4.介護サービスを利用しよう!
介護が必要になったら、無理をしないで介護サービスを利用しましょう。
近年では介護保険制度も整っており、自己負担1割∼3割で介護サービスが利用できます。
金銭面が不安な方でも、これなら安心して利用できますね。
在宅介護サービスを利用するとなったら、ケアプランが必要となります。
ケアプランとは、どのように介護を進めていくかといった計画書のことで、ケアマネージャーが作成してくれます。
ケアマネージャーは、現状に必要なサービスを保険の限度額内で組み合わせてくれます。
こちらの要望などもしっかり伝え、納得のいくケアプランを作成してもらいましょう。
まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございます。
認認介護については理解していただけたでしょうか?
認認介護はとても危険です。
要介護者・介護者の身に危険が及ぶ前に、対策をたてることが必要でしょう。
認認介護になりえる方が近くにいる方は、ぜひ今回の記事を参考にして対策を考えてみてください。
周りの人と助け合って認認介護にならないようにするのが一番です。
みなさんが安心できる介護生活になることを、心より祈っています!