小規模多機能型居宅介護とは、「通い」「訪問」「宿泊」の3つのサービスを同事業所で受けられる介護サービスのことです。
複数のサービスを提供していますが、利用者の定員は少なくなっているので、家庭的な雰囲気の中介護サービスを受けることができますよ。
地域密着型サービスなので、介護が必要になっても住み慣れた環境でいつまでも暮らしたいと願う方にオススメの介護施設です。
そこで今回は、そんな小規模多機能型居宅介護について詳しく説明していきたいと思います!
みなさんが気になる料金についても解説していきますので、ぜひ最後まで読んでみてください!
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小規模多機能型居宅介護とは?
小規模多機能型居宅介護とは、同施設で「通い」「訪問」「宿泊」の3つのサービスを利用することができる介護サービスです。
「通い」のデイサービスを中心に、利用者の身体状況や生活スタイルに合わせて介護サービスを組み合わせることができます。
地域密着型サービスなので、事業所がある自治体に住民票をもっている方しか利用することはできませんが、住み慣れた地域でいつまでも元気に暮らすことができますよ。
定員も少ない人数で設定されているので、他の入居者とも深くコミュニケーションを取れるので楽しく利用できます。
基本的に介護度が変化していくと、必要とするサービスが変わってきて、その都度介護施設を探さなくてはいけません。
しかし、小規模多機能型居宅介護を利用することで3つの介護サービスを、同施設・同スタッフから受けることができます。
介護というのは身体の触れ合いのもと成り立ちますから、身体状況が変わっても顔なじみのスタッフに対応してもらえるのは安心できますよね。
「通い=デイサービス」「訪問=訪問介護」「宿泊=ショートステイ」といった認識がされていますが、実は似ているようで少しサービス内容が違うんです。
小規模多機能型居宅介護のサービス内容を詳しく確認していきましょう。
小規模多機能型居宅介護の「通い」
「通い」と「デイサービス」の大きな違いは、利用時間です。
デイサービスでは、朝自宅への送迎があって施設に向かい、入浴や食事、レクリエーションなどの1日のプログラムを済ませます。
要介護者のデイサービスの利用が多くなった現在では、「1日の利用は長い」と考えている方が増えてきているのです。
一方で、小規模多機能型居宅介護の「通い」なら、入浴や食事だけの短時間利用や、お茶をしに行くだけの利用も可能です。
一人一人の求める生活スタイルに合わせて、自由に利用することができます。
しかし、施設でも自由に過ごしてほしいといった目的が強くあるため、レクリエーションなどは用意されてないことが多いです。
他の利用者の方と一緒にレクリエーションをしたいと考えている方には、向いていないかもしれませんね。
小規模多機能型居宅介護の「訪問」
「訪問」と「訪問介護」の違いも、利用時間にあります。
一般的な「訪問介護」は、30分や1時間などの利用時間がサービス枠となっています。
入浴や食事などのサービス内容によって料金を支払うのでなく、利用時間によって料金が決まっているというわけです。
一方で小規模多機能型居宅介護の「訪問」には、利用時間の縛りがありません。
「5分でいいので毎日安否確認にきてもらう」「外出する前の15分間で着替えだけ手伝ってもらう」など、ピンポイントでの利用が可能です。
1日複数回の利用も可能なので、寝たきりの人は排せつや体位変換のためにヘルパーさんを呼ぶこともできますよ。
小規模多機能型居宅介護の「宿泊」
「宿泊」と「ショートステイ」の違いは、利用のしやすさです。
ショートステイは、希望する日程で利用の予約をとるのが一般的です。
ベッドにも限りがあるので、予約が空いていなかったら利用できない場合もあります。
ご家族が冠婚葬祭などの際に利用したい場合は、日付をずらすことができないので予約が取れなかったら相当困りますよね。
しかし、小規模多機能型居宅介護の「宿泊」では、予約が埋まってて利用できないといった場合はほとんどありません。
事業所に登録している方しか利用できないショートステイなので、大体の利用人数を把握できベッドを用意できるからです。
「通い」からそのまま「宿泊」利用できるので、自宅以外での生活でもいつもコミュニケーションをとっているスタッフがいるので、安心して利用できるでしょう。
小規模多機能型居宅介護ではどれくらいの料金がかかるの?
「3つもの介護サービスを利用できるなら、その分料金も3倍かかるの?」と少し思ってしまいますよね。
では、小規模多機能型居宅介護ではどれくらいの料金がかかるのでしょうか?
実際に利用する際にかかる料金は、「月額定額料金」と「その他の料金」の2つにわけられます。
それぞれの料金を詳しく確認していきましょう。
月額定額料金
小規模多機能型居宅介護の基本料金は、なんと「月額定額制」です。
3つのサービスを利用するから、3倍の料金がかかるというわけではなかったんですね。
毎月一定額を支払えば、3つのサービスを自由に利用できるなんて驚きです。
ただ、利用回数が少ない月でも同じ料金を支払うことになるということですので、注意してください。
月額定額料金は、要介護度などによって変わってきますので確認していきましょう。
単位数(月) | 自己負担1割 | 自己負担2割 | |
---|---|---|---|
要支援1 | 3,403単位 | 3,688円 | 7,371円 |
要支援2 | 6,877単位 | 7,488円 | 14,896円 |
要介護1 | 10,320単位 | 11177円 | 22,353円 |
要介護2 | 15,167単位 | 16,426円 | 32,852円 |
要介護3 | 22,062単位 | 23,894円 | 47,787円 |
要介護4 | 24,350単位 | 26,371円 | 52,742円 |
要介護5 | 26,849単位 | 29,078円 | 58,155円 |
※アルソック介護:小規模多機能型居宅介護「みんなの家」の場合
その他の料金
月額定額料金の他に、諸々の料金がかかることがあります。
その他の料金としては、
- 加算料金
- 食費
- 宿泊費
- おむつ代
などです。
その他の料金は、使ったら使った分だけ請求される金額です。
食費や宿泊費は大体のイメージがつくとは思いますが、加算料とは一体何なのでしょうか?
加算料金とは?
加算料金とは、+αのサービスや体制に対して基本料金とは別に加算される料のことです。
要介護度によって変わる金額ではありませんが、施設によって設定金額は変わってきます。
どこの小規模多機能型居宅介護を利用しても胸痛でかかる加算料金もありますが、サービス内容が少し違ってくるので、事前に確認しておくといいでしょう。
ここでは、月額定額料金と同じくアルソック介護の小規模多機能型居宅介護を例に、その他の料金を紹介していきます。
単位数/日 | 自己負担1割 | 自己負担2割 | |
---|---|---|---|
初期加算 | 30単位 | 33円 | 65円 |
総合マネジメント強化加算 | 1,000単位 | 1,083円 | 2,166円 |
認知症加算(Ⅰ) | 800単位 | 867円 | 1,733円 |
認知症加算(Ⅱ) | 500単位 | 542円 | 1,083円 |
訪問体制強化加算 | 1,000単位 | 1,083円 | 2,166円 |
朝食 | 381円 |
---|---|
昼食 | 504円 |
夕食 | 504円 |
宿泊費 | 1泊:3,600円 |
---|
※アルソック介護:小規模多機能型居宅介護「みんなの家」の場合
参考元 アルソック介護 小規模多機能型居宅介護:みんなの家 稲城長沼
デイサービスなどをそれぞれ契約するのとどちらが安いの?
小規模多機能型居宅介護は「通い」「訪問」「宿泊」の3つのサービスが利用できるとても便利な介護サービスということがわかりました。
しかし、「それだったらすべて個別で契約してもいいんじゃないの?」と思う方もいるのではないでしょうか?
実際に、デイサービスや訪問介護をそれぞれ利用するのと、小規模多機能型居宅介護のみ利用するのではどちらが安いのかって気になりますよね。
結論から言うと、どちらが安くなるかは利用状況によって異なります。
利用回数や介護度によっても変わってくるので明確に断定はできませんが、一度どのサービスをどれくらい利用するか考えてみるといいでしょう。
しかし、前述した通り小規模多機能型居宅介護は月額定額料金なので、回数を多めに利用したい方や体調にばらつきがあり月によって利用回数が異なる方などには小規模多機能型の方がオススメです。
一方で、利用回数が少ない方やどれくらい利用するか見当がつかない方は、まずは個別でデイサービスなどを利用してみるといいでしょう。
利用回数が多くなってから小規模多機能型居宅介護に契約するのでも問題はありません。
契約した日から料金が発生するの?
月額定額料金だと、まだ利用していなくても契約した日から料金が発生してしまう気がしますよね。
「そうしたら月末に契約するのは避けたほうがいいのかな?」と考える方もいるかもしれません。
しかし、小規模多機能型居宅介護は契約した日から料金が発生するわけではありません。
料金が発生するのは、利用開始日~契約終了日の期間です。
そのため、月の途中で利用を開始したり契約を終了したりする場合は、日割りで計算されますので安心してください。
小規模多機能型居宅介護の6つのメリット
小規模多機能型居宅介護のメリットは以下の6つです。
- 「通い」「訪問」「宿泊」のサービスを1つの事業所との契約で利用できる
- 定額で複数のサービスを組み合わせて利用できる
- 「通い」は短時間での利用も可能である
- 「訪問」は時間や回数に制限がないため、必要なときに必要な分だけ利用できる
- 少人数制なので手厚い介護サービスが受けられる
- 違うサービスでも顔なじみのスタッフに対応してもらえる
小規模多機能型居宅介護の4つのデメリット
小規模多機能型居宅介護のデメリットは以下の通りです。
- 事業所のケアマネージャーに変更しなくてはいけない
- どれかのサービスに不満があっても、部分的に事業所を変更することができない
- 「通い」はデイサービスに特化している施設の方がレクリエーションが豊富である
- 居宅介護支援・訪問介護・訪問入浴介護・デイケア・デイサービス・ショートステイの介護保険サービスは併用できない
まとめ∼小規模多機能型居宅介護の料金∼
最後まで読んでいただきありがとうございます。
小規模多機能型居宅介護については理解していただけたでしょうか?
サービスごとに事業所を変えていたら、その度施設探しをしなくてはいけなくなるためご本人もそのご家族にも手間がかかります。
しかし、小規模多機能型居宅介護は同事業所で3つもの介護サービスを受けられるので、とても便利ですよね。
介護サービスが変わっても顔なじみのスタッフに対応してもらえるのも安心です。
小規模多機能型居宅介護の利用を検討している方は、ぜひ今回の記事を参考にしてみてください!
素敵な介護施設に出会えることを、心より祈っています!