近年では、自宅で療養をしたい人も増えてきているため、「在宅介護サービス」のニーズが高まってきています。
そんな在宅介護サービスには、様々な種類があるのをご存知でしょうか?
身体状況や環境によって、利用すべき採択介護サービスは異なってくるのです!
そこで今回は、在宅介護サービスの種類を詳しく紹介していきたいと思います!
在宅介護サービスを利用するまでの流れも説明しているので、ぜひ最後まで読んでみてください!
※本ページにはPRが含まれます。
在宅介護サービスにはどのような種類があるの?
在宅介護サービスには大きく分けて、4つの種類があります。
- 自宅で利用できる介護サービス
- 施設に通って利用する在宅介護サービス
- 施設に宿泊して利用する在宅介護サービス
- 自宅・通い・宿泊を複合させた在宅介護サービス
それぞれ詳しく見ていきましょう!
1.自宅で利用できる在宅介護サービス
自宅で利用できる在宅介護サービスには、主に5つあります。
- 訪問介護(ホームヘルプサービス)
- 訪問入浴介護
- 訪問看護
- 居宅療養管理指導
- 訪問リハビリテーション
それぞれの特徴をみていきましょう!
訪問介護(ホームヘルプサービス)
訪問介護は、在宅介護サービスの中で最も利用されているサービスです。
サービスを行う人は、訪問介護員といい「介護福祉士」や「ホームヘルパー」を指します。
よく「ヘルパーさん」なんて言いますよね。
訪問介護では、「身体介護」と「生活援助」を行ってくれます。
利用者の必要に応じて、どちらを利用するかは変わってきますが、費用が変わってきますので注意してください。
「身体介護」では、主に食事介助・排泄介助・着脱介助・入浴介助を行ってくれます。
一方で、「生活介助」では、洗濯・掃除・買い物など、日常生活に必要な支援を行ってくれます。
夜間対応型訪問介護
訪問介護には、夜間に対応してくれるサービスもあります。
夜間対応型訪問介護では、「定期巡回」「オペレーションサービス」「随時訪問」の3つのサービスを一括して提供しています。
「定期巡回」とは、夜間の決まった時間にヘルパーさんが訪問するサービスです。
ここでいう夜間とは、午後10時~翌朝6時を必ず含む時間と定義されています。
「オペレーションサービス」とは、体調に不安が生じたときなどの通報に応じてくれるサービスです。
緊急時に通報を受けた際に、その都度訪問してくれるサービスが「随時訪問」です。
夜間対応型訪問介護の利用者には、通報専用に使用できるケアコール端末が支給されます。
場合によっては、日中も通報による対応もしてもらえます。
しかし、「24時間しっかりとした介護がないと不安!」という人もいますよね。
そのような方は、先ほど紹介した訪問介護や、この後紹介するデイサービスを併せて利用することで、24時間体制の在宅介護が可能になります。
訪問入浴介護
看護師や介護職員が、巡回入浴車で自宅を訪問し、入浴介助してくれるサービスです。
自宅の浴槽が利用できない人や、デイサービスなどを利用しているため入浴には介助がない人が、このサービスを利用しています。
入浴前に血圧・体温測定などの体調確認が必ず行われ、体調に問題があったら部分浴や清拭に変更される場合もあります。
訪問看護
看護師が医療処置に関わる管理や援助、療養上のお世話を行ってくれるサービスです。
医療処置に関わる対応をするので、医師が必要と認めた要介護者のみサービスを受けることができます。
医師の指示のもと、医療処置が行われ、点滴や服薬の管理を行ってくれます。
居宅療養管理指導
訪問看護と少し似ていますが、サービスを行ってくれる人が異なってきます。
居宅療養管理指導は、医師・歯科医師・薬剤師・栄養士など、医療系の専門職の方たちが自宅を訪問し、対応してくれるサービスです。
病気の予防や診断、合併症の早期発見などの医学的管理を主に行ってくれます。
持病を抱えている人やリハビリが必要な人、入院などの判断を必要としている人を対象に、ニーズが高まってきているサービスのひとつです。
訪問リハビリテーション
理学療法士や作業療法士が利用者の自宅でリハビリを行ってくれるサービスです。
自立できる人には歩行訓練、歩けない人には筋力をつけるための訓練、寝たきりの人には離床を促すなど、身体状況に合わせてリハビリを行ってくれます。
リハビリの内容によっては、環境を整えるために住宅のリフォームも必要となってきます。
2.施設に通って利用する在宅介護サービス
施設に通って利用する在宅介護サービスは、主に3つあります。
- デイサービス(通所介護)
- デイケア(通所リハビリテーション)
- 認知症対応型デイサービス(認知症対応型通所介護)
それぞれの特徴をみていきましょう!
①デイサービス(通所介護)
デイサービスセンターなどに日中通い、介護やレクリエーションを通して日常生活に必要な機能を向上していくサービスです。
デイサービスも、在宅介護サービスでよく利用されるサービスのひとつです。
デイサービスを利用することで生活リズムを生み出すことができます。
また、施設には他の利用者もいるので、新たなコミュニケーションの場となり、通うのが楽しいと感じている人も多くいます。
デイサービスでは、送迎車などが用意されている施設もあるので、ご家族の介護の休息時間として利用している方もいます。
デイケア(通所リハビリテーション)
デイサービスより医学的ケアと機能回復訓練が強化されている施設であり、医師が利用を認めた人しか利用することができません。
日帰りで介護老人保険施設に通い、リハビリを受けるサービスです。
認知症対応型デイサービス(認知症対応型通所介護)
認知症の人だけが利用することのできるデイサービスです。
認知症に特化された介護サービスを受けることができます。
このデイサービスでは、食事・入浴の介護サービスや、機能回復訓練まで受けることができます。
しかし、利用するには「医師による認知症の診断」などが必要になってくるので、注意しましょう。
3.宿泊して利用する在宅介護サービス
宿泊して利用する在宅介護サービスは、主に2つあります。
- ショートステイ(短期間入所生活介護)
- 医療型ショートステイ(短期入所療養介護)
それぞれの特徴をみていきましょう!
ショートステイ(短期入所生活介護)
特別養護老人ホーム(特養)や介護老人保険施設に短期入所して、介護サービスを受けることができるサービスです。
一般的に短期入所と言われている期間は、数日~1週間程度と言われていますが、場合によっては30日程度利用することもできます。
介護者の休息として利用される場合もありますが、ご家族がどうしても外せない予定があったり、旅行に行ったりする時に利用されることが多いです。
医療型ショートステイ(短期入所療養介護)
通常のショートステイと似ていますが、入所先が病院や診療所、介護老人保険施設などの介護療養型医療施設になっています。
医学的な管理のもとで、介護や機能回復訓練などの様々なサービスを受けることができます。
長期入院などをしていた人が利用することで、在宅復帰の可能性を高めてくれるサービスでもあります。
4.自宅・通い・宿泊を複合させた在宅介護サービス
自宅・通い。宿泊を複合させた在宅介護サービスは、主に2つあります。
- 小規模多機能型居宅介護
- 看護小規模多機能型居宅介護(複合型サービス)
それぞれの特徴をみていきましょう!
小規模多機能型居宅介護
小規模施設が、デイサービス・訪問介護・ショートステイの3つのサービスを一括に提供するサービスのことです。
デイサービスが中心に行われていて、すべてのサービスを同施設スタッフで行うことで信頼関係も生まれやすくなっています。
3つのサービスを全て利用しなけれがいけないという訳ではなく、ニーズに合わせて自由にくみあわせることができます。
しかし、このサービスを利用している時は、訪問リハビリテーション・居宅療養管理指導・福祉用具貸与以外の在宅介護サービスは利用できなくなってしまいますので、注意しましょう。
看護小規模多機能型居宅介護(複合型サービス)
複合型サービスと言われている通り、「小規模多機能型居宅介護」と「訪問看護」を組み合わせたサービスのことです。
つまり、デイサービス・訪問介護・ショートステイ・訪問看護の4つのサービスが一括で提供されています。
小規模多機能型居宅介護と同じように、併用して利用できない在宅介護サービスがあるので、再度確認しておきましょう。
在宅介護サービスを受けるまでの流れ
在宅介護サービスを利用するには、まず要介護認定の申請をしなければいけません。
申請の結果、要介護1~5までの認定通知を受けたら、ケアマネージャー(介護支援専門員)を決めます。
ケアマネージャーは、要介護者がどのような在宅介護サービスを利用するべきかコーディネートする役割の人です。
ケアマネージャーと共に、ケアプラン(支援計画)を作成することで、在宅介護サービスを利用することができます。
要介護者が在宅介護サービスを利用する上で、ケアマネージャーが支援することを「居宅介護支援」と言います。
福祉用具貸与サービスも!
在宅介護サービスを利用を利用するにあたって、住宅の環境整備は必要不可欠となってきます。
しかし、必要なもの全てを購入したらかなりの額になってしまいますよね。
そこで多くの人は、介護用具をレンタルできるサービスを利用しています。
福祉用具貸与サービスでは、以下の13種類の用具をレンタスすることができます。
- 車イス
- 車イス付属品
- 特殊寝台
- 特殊寝台付属品
- 床ズレ防止用具
- 体位変換器
- 移動用リフト(つり具の部分を除く)
- 認知症老人徘徊感知機器
- 手すり
- スロープ
- 歩行器
- 歩行補助杖
- 自動排泄処理装置
衛生的に他の人と共有できないものは、レンタル不可で購入せざるを得ません。
【要介護度別】在宅介護サービス一覧
在宅介護サービスは、それぞれ対象としている要介護度があります。
在宅サービスを利用したくても、規定の要介護認定を受けていなければ利用できないということです。
そこで、今回紹介した在宅介護サービスを、要介護度別にまとめました。
自分が利用したいサービスは、要介護認定が必要なのか、それとも要支援で利用できるのか、表で確認していきましょう。
対象 | 利用できる在宅介護サービス |
---|---|
要介護度1~5 |
|
要介護度1~5 要支援1・2 |
|
まとめ∼在宅介護サービスの種類∼
最後まで読んでいただきありがとうございます。
在宅介護サービスの種類については、理解していただけたでしょうか?
自宅で受けるサービス以外の通いや宿泊も、在宅介護サービスの種類というのは少し驚きですよね。
いきなり施設に入るのは心配だったり、部分的な介護だけを必要としている場合は、今回紹介した在宅介護サービスを検討してみるのはいかがでしょうか?
身体状況などを踏まえて、ニーズに合った在宅介護サービスを利用しましょう!